「タワーマンションに住みたいけれど、空き家だらけって本当かな。もう人気ないのかな……」
と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
確かにタワーマンションでは、空き家の増加が問題となりつつあります。主な原因は、以下の3つです。
・構造に不安がある
・修繕をしている物件が少ない
・数年後に価値が落ちる可能性もある
一見デメリットに感じますが、これらの理由を理解しておくことでお得にタワーマンションに入居することも可能です。
そこで今回は、
・タワーマンションの空き家問題
・空き家問題につながるタワーマンションのメリットとデメリット
・タワーマンションの購入における注意点
を解説します。
まずはタワーマンションの空き家問題から見ていきましょう!
空き家問題はタワーマンションにも発生している
タワーマンション(超高層マンション)とは、高さが60mを超えている20階以上のマンションのことです。主に東京や大阪など首都圏に建てられています。
タワーマンションは2018年時点で、約10万9,000戸まで増加しました。2017年の調査からは1万6,471戸の増加と、供給数は止まるところを知りません。
ひだまりではこれまでの記事で、「空き家問題は主に地方エリアに広がっている」とお伝えしていました。しかし首都圏にある一部の住宅でも空き家が増えており、深刻な問題となっています。
実際に国土交通省のデータによると、全国にある空き家のうち、賃貸用の住宅は約52.4%を占めています。この中には、タワーマンションの空き部屋が含まれていることも少なくありません。
タワーマンション自体は増えているものの、入居者が決まらないために供給過剰の状態に。結果として、空き家問題につながっています。
空き家問題について、詳しくは以下の記事で解説しています。気になる方は、チェックしてみてください。
ここまでタワーマンションの空き家状況についてお伝えしました。
空き家が増加する原因は主に「入居に魅力を感じにくいこと」です。
この原因は、タワーマンションに住むメリットとデメリットを知ることが理解できます。次で詳しく解説しますね。
空き家が増えつつあるタワーマンションに住むメリット
タワーマンションで空き家が増えている原因を知る前に、メリットとデメリットを紹介します。
タワーマンションに住むメリットは、主に以下の3つです。
・高層階から景色を楽しむことができる
・ジムやプール、ラウンジなど充実した設備を利用できる
・限られた土地に多くの人が入居できるため、土地の有効活用につながる
建物が高いことで、限られた土地の中でも多くの住居を作り出すことができます。せまい土地でも有効に活用することができ、結果として地域の活性化につながることもあります。
空き家が増えつつあるタワーマンションに住むデメリット
タワーマンションには、以下のデメリットもあります。
・構造に不安がある
・歴史が浅いため、修繕をしている物件が少ない
・修繕回数の少なさやオリンピックの終了によって、数年後に価値が落ちる可能性がある
タワーマンションが建てられ始めたのは、この20〜30年のことです。そのため定期的に行われるマンションの修繕工事がまだ行われていないことも多く、構造や強度に不安が残ることも。
結果としてタワーマンションの価値が落ち、売却しにくくなる可能性があります。
そのためタワーマンションはメリットとデメリットを理解した上で、建設したり入居したりすることが欠かせません。
そして先ほどもお伝えしたように、タワーマンションのデメリットは空き家問題の増加にもつながっています。
次で1つずつ詳しく見ていきましょう。
タワーマンションで空き家が増える原因1:周辺のインフラ整備が追いついていない
タワーマンションは増加傾向にあるとお伝えしました。新築のマンションが増える一方で、周辺のインフラ設備はまだまだ追いつくことができていません。
例えば、
・最寄りの鉄道駅が通勤ラッシュの人数に対応できていない
・周辺に保育園や学校が少ない
などです。
実際に一部の鉄道駅では、居住者が増えたことで「通勤ラッシュの時間に改札を通過するまで20分ほどかかるようになった」と報告されています。
新築のきれいなマンションに入居できても、インフラが整っていないとスムーズに生活できません。引っ越し後に不便を感じる可能性もあるため、入居が決まりにくくなります。
タワーマンションで空き家が増える原因2:修繕済みの物件が少ない
多くのマンションでは、築30年を目安に大規模な修繕が行われます。エレベーターの修繕や配管のチェックなど、日常生活に関係するものも少なくありません。そのため修繕工事は、マンション内で事故にあう可能性を下げることにつながります。
しかしタワーマンションは日本で建てられてから20年と、歴史が浅いです。そのため修繕を行っている物件は、まだまだ多くありません。
ま住み始めてから5〜10年後に修繕工事を行う可能性もあり、日常生活において不安が残ることもあります。
タワーマンションで空き家が増える原因3:数年後に価値が落ちる可能性がある
東京オリンピックに向けて、近年は多くのタワーマンションが建てられています。なぜならオリンピックを観戦したり、オリンピックに向けて商売を始めたりしたいと考えている人が、東京で住居を探しているからです。
そのためオリンピックまでは物件を買いたい人が多い傾向にあります。しかしオリンピックを楽しむために物件を購入した人は、東京に住み続ける理由がありません。「必要ないから」ということで、売り出される可能性があります。
しかし売り出したい人が増えると、マンションの販売数も増えるために価格競争が起きます。タワーマンションなどに限らず「安く購入したい」と考えている人は多いため、必然的に低価格で売り出されることに。
そのため今タワーマンションを購入しても、数年後に物件の価値は落ちる可能性があるのです。
また先ほど「タワーマンションは築年数が浅いために、修繕回数が少ない」とお伝えしました。
修繕回数が少ないと、構造や設備面に不安が残りますよね。さらには新築のマンションの方が設備面では安心感があるため、現在住居として使用されているマンションの価値は落ちる可能性があります。
ここまでタワーマンションに空き家が増えている原因を解説しました。
価値が落ちる可能性はありますが、いくつかのポイントをおさえておくことで、タワーマンションをお得に購入することも可能です。
そこで次は、購入の注意点をお伝えします。
タワーマンションを購入するときに注意しておきたいこと
タワーマンションの購入は、2020年の東京オリンピック開催中から終了後にかけてがおすすめです。
理由は主に、以下の2つです。
・値下がりしやすい時期のため、本来より低価格で購入可能
・築30年に近い物件が増え、修繕工事が行われた可能性あり
低価格で安全面でもしっかりと検査された物件に住むことができるため、安心感があります。
これらのポイントをおさえつつ、数年後のオリンピックまでに購入したい物件の目星をつけてみてください。
まとめ タワーマンションの空き家は、物件を低価格で購入できることにもつながる
今回はタワーマンションの空き家問題について解説しました。
タワーマンションで空き家が増えている原因には、以下のデメリットが大きく関係しています。
・構造に不安がある
・修繕をしている物件が少ない
・数年後に価値が落ちる可能性もある
デメリットを見ると不安に感じますが、タワーマンションの購入をオリンピック開催中から終了後にすることで低価格で購入できる可能性もあります。
デメリットや問題を異なる視点で考えることで、自分にとってのメリットになることも少なくありません。長い目で見て、今後の動向をチェックしていきましょう。
またタワーマンションでは、ルームシェアをすることも可能です。審査に通るポイントなどは以下の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。