「ホームステイ先として留学生を受け入れてみたい」
「ホストファミリーになるのに条件はあるのかな」
と考えている方はいませんか?
ホームステイ先として留学生を受け入れるには、設備や食事の提供、気持ちなどで条件・準備が必要です。言葉だけでなく文化や習慣も異なる外国人との共同生活は、想像以上にハードなためです。
しかしホームステイ先になることで、一生のつながりや思い出ができることもあります。そのためにも条件をクリアして留学生を受け入れる環境を整えることで、かけがえのない経験を手に入れられるでしょう。
そこで今回は、
・ホームステイ先として留学生を受け入れる条件
・ホストファミリーになるときによくある悩みや不安
・留学生の受け入れにあたって必要な準備
について解説します。
今回の記事を参考にしながら、受け入れの準備を進めていきましょう。
ホームステイで留学生を受け入れる条件・準備:設備編
最初にホームステイ先として留学生を受け入れるには、設備面を整える必要があります。
必要な設備として、次のものを用意しましょう。
・個室(ベッド、デスクと椅子、本棚など)
・Wi-Fi
・留学生の食器
・近所のガイドブック
一時的に滞在するとはいえ、留学生にもプライベート空間は必要です。個室は必ず用意し、インターネット環境も整えてあげてください。
加えて、近所のガイドブックなどがあると、観光や日本文化を楽しめて喜ばれます。
またその他にも、次のような条件を確認されることもあります。
・喫煙はNG
・ペットの有無
・ホームステイの受け入れ経験
特にペットは留学生のアレルギーにも関わってくるため、確認されるのが一般的です。
ホームステイの受け入れ経験は必須ではありませんが、経験がある方が優遇されることもあります。
上記の条件は、初めてホストファミリーになるときに確認されると考えておきましょう。
ホームステイで留学生を受け入れる条件・準備:食事編
続いては、食事における条件です。
ホームステイ先として留学生を受け入れる場合、基本的に1日2〜3食を提供します。いつもの日本食でも問題ありませんが、留学生のアレルギーや宗教は確認した上で準備しましょう。
日本と海外では文化が異なります。特に海外は宗教が厳格に決まっている人が多く、宗教によって禁止されている食べ物もあります。
禁止されている食べ物は例えば、
・イスラム教:豚肉、アルコール
・ヒンドゥー教:肉全般
などです。
食べ物そのものだけでなく、人によってはとんこつスープや料理酒なども口にできません。
【出典】東京都多言語メニュー作成支援ウェブサイト「外国人おもてなしポイント 宗教別・信念」
また宗教で禁止されていなくても、野菜中心の食生活をするベジタリアンなど、食の好みはさまざま。
食事は文化の異なる国でもっともストレスを感じやすい部分のため、事前にしっかりヒアリングするのが大切ですね。
ホームステイで留学生を受け入れる条件・準備:気持ち編
日常生活だけでなく、ホストファミリーになるときは気持ちの準備も必要です。
自分自身はもちろん、周囲の人も含めて次のことは心の準備をしておきましょう。
・異文化を理解し、受け入れる気持ち
・家族の理解と許可
留学生は外国人。日本とは文化も習慣も違う国で育ったため、最初は驚くことも多いです。
そのときに日本の当たり前を押し付けると、留学生はストレスに感じてしまいます。
また留学生が日本ではタブーといわれる行動をしても、ただ知らないだけです。
違いを感じたら「なぜそうするのか?」「留学生の国ではどんな習慣があるのか」と考え、歩み寄る気持ちが重要です。お互いを知ることで、視野が広がるかもしれません。
初めは驚くかも知れませんが、少しずつ知っていきましょう。
加えて、家族の理解も重要です。留学生と一緒に暮らすため、事前に受け入れる気持ちが整っていた方が、家族全員で留学生をサポートできます。
事前に家族みんなで留学生の出身国の文化を調べるなど、勉強の時間を作っても良いかもしれませんね。
ホームステイで留学生を受け入れる条件・準備:その他
ここまで紹介した条件以外に、次のようなことを求められるケースもあります。
・自宅の立地
・斡旋団体への参加
留学生の多くは日本の高校や大学、日本語学校に通うためにホームステイをするのが一般的です。そのため学校から自宅までの距離、通学のしやすさが重視されることもあります。
また留学生とホストファミリーをマッチングする、斡旋団体の加入が条件になることもあります。留学生を安全に受け入れるためには、ホームステイ先を審査などで見きわめる必要があるためです。
それぞれの環境や受け入れ方法によって異なりますが、上記も条件になる可能性があると考えておきましょう。
ホームステイで受け入れるときによくある悩み・不安
ここまでホストファミリーになるときの条件を解説しました。とはいえ、まだまだ不安や悩みは尽きないかと思います。
大丈夫かなと不安を感じるのは、誰でも同じ。そこで代表的な不安や悩みをまとめてみました。
・家族と馴染めるだろうか
・部屋をきれいに使ってもらえるかな
・盗難などトラブルは起きないでほしい
もっとも大きい不安は「家族と馴染めるかどうか」。言葉はもちろん文化や習慣も異なることから、理解し合うのが難しいのではないかと考える人は多いです。
また日本は治安が良い、海外は日本ほど治安が良くないイメージやそもそも他人との共同生活に慣れていないことから、盗難を心配する声もあります。
前提として、盗難などが起こることはほとんどありません。留学生はそもそも裕福な家庭の人が多く、また留学生側もホームステイ先が決まる前に審査などを受けているためです。
その他の交流や部屋の使い方については、考え方やルールを決めておくのがおすすめです。次で解説しますね。
ホームステイの受け入れで大切なこと
ホストファミリーとして留学生を受け入れるときは、次のことを意識してみてください。
・それぞれの個性を認めて尊重する
・理解しづらいときは話し合う
・ハウスルールを作る
国籍で人を見てしまうときもありますが、同じ国籍でも人によって性格は違います。
日本人も、すべての人が同じ性格ではありませんよね。活発で行動的な人もいれば、内気で慎重な人もいます。
海外も同じで、外国人だからと明るくフレンドリーな訳ではありません。あくまでひとりの人間として接し、その人の性格や個性を見きわめ、適切な接し方を考えることが重要です。
ある程度日本の文化や家のルールに従ってもらう必要もありますが、無理強いするよりは、個人を尊重しながら接する方が理解も深まります。
また異なる価値観を統一する、最低限の節度を持って過ごしてもらうために、ハウスルールを作るのもおすすめです。
ルールがあることで最低限のマナーを持って生活してもらえるため、トラブルが起きにくいです。
ルールについてはシェアハウスで使われているものが参考になります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
ホームステイだけでなく、シェアハウスでの受け入れもおすすめ
ここまでホームステイの受け入れ条件について解説しました。とはいえ、「なんだか難しそう」「そもそもコロナで留学生の数が減っているし、受け入れは難しいのかな」と感じている人もいるのではないでしょうか?
2021年時点ではまだまだコロナの影響が強く、以前のように何人もの留学生が日本に滞在するのは難しいのが現状です。
生活が戻る目処も立ちにくく、以前のような受け入れ体制に戻るのは何年も先になることが予想されます。
それでも留学生の受け入れや外国人との共同生活に興味がある場合、シェアハウスのオーナーになるのもおすすめです。
自宅をシェアハウスとして貸し出し、家賃収入を得ます。その住人として外国人も受け入れることで、異文化交流など実現できます。
またシェアハウスも個室の用意など、必要な準備はホームステイとそれほど変わりません。新たな準備はそれほど多くないため、スタートのハードルも低いです。
実際にひだまりでは、もともとホストファミリーとして留学生を受け入れていたご夫婦が、シェアハウス運営をされています。
シェアハウス運営に切り替えたきっかけなど、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ ホームステイの受け入れ条件は設備・食事・気持ちが重要!
今回は、ホストファミリーとして留学生を受け入れる条件について解説しました。
ここまでをまとめると、条件は主に次の4つのカテゴリーに分けられます。
・設備:個室やWi-Fiの用意
・食事:宗教やアレルギーへの対応
・気持ち:異文化を理解し、受け入れる気持ち
・その他:立地、斡旋団体への加入
ホームステイ先として初めて留学生を受け入れるとき、誰もが不安を抱えるものです。その悩みは共通であることが多いため、経験者の意見を参考にしながら準備すると安心です。
また2021年時点ではコロナ禍が続くこともあり、シェアハウスとして外国人を受け入れる方法もおすすめ。準備物がそれほど変わらない上に、家賃収入も得られるため、留学生の数が減っている中でも自宅を有効活用することができます。
今回の記事を参考にしながら、外国人の受け入れ準備を進めてみてくださいね。
シェアハウスオーナーの仕事について興味がある人は、以下の記事を参考にしてみてください。