朝に鳥の鳴き声が聞こえる静けさと、自分でつくった安心な野菜、そしていつも話せる距離にいる仲間達—
今回取材させていただいたのは、シェアハウスの中でも珍しいのではないでしょうか、新鮮な野菜を自分で育て、収穫もできる農家シェアハウスです。
「megumiハウス」オーナーの谷口めぐみさん。もちろん収穫中の写真です。溢れんばかりの笑顔が素敵です。
北海道札幌市の西部。最寄りの駅から10分弱で「megumiハウス」はある。札幌市内中心部までも車で20分程度。
megumiハウスといえば、谷口さんの名前も“めぐみ”ですよね。
農作物に恵まれますように、人にも恵まれますようにと、両親が私に名付けてくれたように、いろいろなものに恵まれる場所になるよう願いを込めて、「megumiハウス」と名付けました。
そもそもなぜ谷口さんは、シェアハウスを始められたのでしょうか。
原発事故があり、そこから自分で色々なことを調べていくうちに、食べ物の安全性に疑問を持ち始めました、その時に北海道の野菜をみんなに食べて欲しいと思ったんです、家業である農業をしようと実家に戻ってきました。
しかし、実家に帰ると農作業と四六時中家族と顔を合わせる日が続くようになり、ひとり暮らしを始めたんです。
ですが今度は、ずっと東京で友人とルームシェアをしていたということもあり、孤独感に悩まされました。
ちょうどその頃、実家を新築したために空き家になった前の家をみて「ここを改装して、シェアハウスにしよう。」と思い立ったんです。
「megumiハウス」に訪れる方はどんな方が多いですか?
農業に興味があって、自然の中で生活、ロハスな生活をしてみたいコンセプトを掲げています。なので、問い合わせでも『自然を感じて暮らしてみたい』、『農業をしてみたい』という方が多いですね
家に着くと、すぐに採れたての野菜を使った晩ご飯をだしていただきました。
野菜は全てこちらの谷口農園のものです。
この旅はじめての手料理ということもありましたが、新鮮な野菜の甘さに感動しました。
気になる家の中はというと、内装はリノベーションが施してあり、地元の方に助けを借りながら部屋を改装されたそうです。
リビングはこんな感じ。
キッチン。
2階が個室となっていて、部屋も広いです。
外観。この裏に畑が広がっています。
このmegumiハウスはシェアハウスとして、住むことはもちろん谷口さんの実家の谷口農園でバイトもすることも可能です。
現在入居されている方も、こちらで農業しながら住まれています。
次の日、とれたての野菜を使った朝食を食べてお別れをしました。
今後は農業体験宿泊などを通して、農業を本気でやりたいひとを応援できるような企画も考えている谷口さん。
農業は実家が農家でなければ、なかなか新規で農業をするということは熱意がある人でもハードルが高い。
少しずつそのハードルをさげていきたい。
ここをきっかけに、一生つきあっていける、友達のような家族のような関係になっていきたい。
本当に豊かな暮らしというものは、ここにある。そんな気がしてきました。
自分の食べる物はなるべく自分で育てる。その味は、格別なんだろうな。
一泊させていただき、ありがとうございました。