長野市門前町にある善光寺から徒歩5分の場所にある“シンカイ”に訪れました。
今回お話を伺ったのは住人の小林隆史さん。
学生時代に友人の白石さんと二人で音楽をやったりご飯を作ったり、家をいじったりしていく中で、4年前に古い金物屋を改装し住みはじめました。
実は以前に一緒にシンカイを始められた白石さんにインタビューをしたことがあり、白石さんは大学を卒業後県外に行かれ、小林さんは地元の長野に残るという地元に残る側のお話を聞かせていただきました。
夜はこんな感じになります、丸見えですね。
この物件はどうされたんですか?
門前町に住む有志の方が行っている空き家巡り(http://monzen-nagano.net)というものに参加してこのシンカイ金物店に出会いました。
今でこそシェアハウス、コミュニティスペース、住み開きなの?っては言われるんですが、ただ溜まり場をつくりたかったんですよね。
一緒にメシ作ってご飯食べたりできたらいいね、どうせ食べるんだったら場所があればいいね、というところからスタートしました。
何か大変だったことはありましたか?
7〜8年振りに家が開かれるということで、ゴミだらけの場所をどうするのか
ネットで調べたり、近所で同じように古い物件を改装してカフェしてる方に聞いて教えてもらったりしました。
好きでやっていたので、苦労してやってきたという感じではないですね。
大事にしていることはありますか?
難しい時もあるけど誰が来ても自分らしくあれる場所であることですね。
ここにきたひとたちが気兼ねなくコミュニケーションがとれる。
一番嬉しいのは知らない人同士がぼくたちを介してここに来るんだけど、帰る頃には勝手に仲良くなって帰っていく。シンカイに来たことがある人がまた違う場所で繋がっていくような場所でありたいと思っています。
出会った人たちが別の場所でアクションをしていくのを見るとワクワクするし、僕も頑張りたいと思う。
不定期に行われているシンカイグリーンマーケットの様子。
シンカイの今後の展開を聞かせてもらってもいいですか?
現在はシンカイを住居としてつかっていて、不定期で蚤の市や、バンドを呼んでライブをしたりしています。後々はこの場所を何らかの形で残していきたい。ひとが出会って次の何かに繋がっていく場所であるということを大事にしながら。
それは喫茶店がいいのか、物を売ってる場所がいいのか、何かのマーケットなのかといろんなことを考えている毎日です。
服屋とかカフェとかバーとか何屋とかといより、シンカイはシンカイっていう場所だよねって。
そうあることがぼくとしては理想です。
もともとこの門前町は善光寺を中心として、100メートル歩けばなんでもそろうという商人の町でした。
家の窓が外れて、修理のために金物屋へ行って店主に教えてもらい、買った道具で家を自分の手でなおす。
でも今は修理屋さんに頼むじゃないですか。近所同士、お店同士の交流があったんだけどなくなってきた。
ぼくはそこを埋めていけるようなことをしていきたいです。
友達の家とか、ばあちゃんちきた時みたいな感じで、ふらっと遊びに来てみてください。
なんだかんだで長居してしまったシンカイ。長野のひとはほんとうにウェルカムな精神で歴史を紐解くと、街づくりという言葉が生まれた場所が長野の小布施町であったり、善光寺はとても大きいお寺なんだけれども無宗教であったり。
なんでも受けれ入れてしまう独特の雰囲気はとても印象的でした。とても街が居心地が良かった、このゆったりとしたところに惹きつけれられて移住者が増えていっていることも納得です。
学生時代から始まったシンカイ、始めた2人もいい年になろうとしていく中で、今後がどう移り変わっていくのかとても楽しみです。
ぜひ一度訪れてみて欲しいです。