福井駅から徒歩5分の場所にある、ひとつ屋根のシェア“かわら家”。
1年ほど前にUターンで福井に帰ってきた前田浩貴さん。
気になったのですが、“かわら家”という名前はどこから来たんですか?
実はここの大家さんが瓦職人なんです、それと足羽川原(あすわがわら)の近くに位置していることから名付けました。
なるほどーなんだか、ほっこりしますね。
前田さんはなぜ「住み開き」をはじめられたんですか?
ざっくり言うとたまたまこの家が空き家が出ていたんです、ただそれだけなんですけど、決定付けたのは、もともと福井に帰ろうと思っていて、友人がこの近くでゲストハウスをオープンさせるみたいで、近くに2つ拠点があると面白いんじゃないかと思ったんですね。一緒に関わっていこうと思いました。
住み開きを始められて大変なことはなかったですか?
住み始めてからは特にないですね。
物件を借りるに当たって、やはりオーナーさんとの交渉がちょっと苦労しましたが、不動産屋さんを通してちゃんとお話しすることができて貸していただけることになりました。
不安ではありましたね、リノベーションをするというと難しかったかも。
もともとリノベーションしなくても状態はいいし、味がある家です。
大学から県外で一人暮らしをずっとやっていたんです。就職してまちづくりをする会社に勤めていて、そのコミュニティの中から始まりいろんなひとと出会っていく中で、住むところももはや一人じゃなくていいじゃないかなーと思うようになってきました。
このコミュニティを生かしていきたいし、多様な人が来て、いろんな知識が混ざり合っていくことが生活のプラスになると思います。
福井にそういう場所が生まれたのもいいことだと思います。
かわらやで大事にしていることはどんなことでしょう?
1Fのスペースをオープンスペースとしているんですが、固定して同じ人ばっかり来るという場所にはしたくないですね。
こういう風に使いたいって要望があれば一緒になんかやろうよ。みたいな。
この時はこの人、あの時来た人が重なって、コミュニティが少しずつ広がっていく。
固定客は作らないっていうのが大事にしていることですね。
理想です。
どんなひとに来て欲しいですか?
開いていると言っても、誰でもいいですよーという思いはなくて、いろんなコミュニティに入って受け入れることができる人、その場に溶け込んでいける人に来て欲しいですね。
今後の展望を聞かせてもらってもいいですか?
ここでいろんなアイデアが形になっていくことが面白い、こういう風にやったらおもしろいなーっていうのをつくっていきたいですね。
かわら家自体、明確なコンセプトがないので、そこをみんなで見出していければと思います。
とってもゆるい印象の前田さん、実は同い年でした。
かわら家には、表立ったコンセプトは特にない、色を出さない、来る人が色付けしていく。
机や椅子や仕切などとてもこだわったものが多く、写真によく出てくる白と黒の壁紙も福井の染物です。
名前の由来や、使っているものからもとても福井を大事にしていることが感じられました。
東日本を旅をしていると地域を盛り上げたいっていう同世代の方と多く会うことができた。
かわら家を中心に福井でいろんなコトが巻き起こってきそうです。