− 日常に寄り添った概念ほど、人は深く繋がれるのかもしれない −
新潟駅から南へ一駅のところにあるギークハウス新潟。
今回取材させていただいたのは住人の西村治久さんです。
ギークハウスは全国にたくさんあります、東京から始まったんですよね。
ギークハウスとは..?
ギークハウス(プロジェクト) とは、エンジニアやクリエイターなど、インターネット文化やコンピューターの好きな人達のためのシェアハウス、ギークハウスを作るプロジェクトである。 実際はギークハウス東日本橋など、地名が後につきそれぞれの場所で自由に運営されている。
エンジニアなどが対象なこともあり、ギークハウスには技術関係の書籍や雑誌が豊富だったり、住民が知り合いのエンジニアなどを呼び勉強会などを開くこともある。 勉強会などがなくとも、不特定多数の人が訪問して日々雑談などがおこなわれている。
ギークハウスプロジェクト自体は2008年にphaによって提唱されたが、実際のギークハウスの運営はそれぞれ家ごとに異なる人間が行なっている。
(出典*wikipedia)
ギークハウス新潟がオープンしたのは2012年の2月。新潟市のシェアハウスとしては古株です。
ギークなIT技術が好きな人が集まるシェアハウス、ギークハウスのコンセプトにオーナーさんが賛同し、第一住人であり設立に参加したのが西村さん。
これまで住んでみて大変だったことはありましたか?
特にはなかったですね。
人の出入りもあって、満室状態ですし、成り立っているシェアハウスの一つだと思います。
マイペースで過ごしている人が多い印象です。
ギークハウス新潟のいいところはどんなところでしょうか?
家賃がとても安いですね。ドミトリーが1万円で、個室でも2万円。それに水道光熱費が5千円くらい。
県外の方が多いですね。移住という意味ではとてもいい受け皿担っていると思います。
共同生活をしていく中で、大事にしていることありますか。
オーナーさんも住んでいないので、基本的に住人主体で成り立っています。
10人未満では住人の信頼関係で成り立つと思います。
あまりルールを作りすぎないところでしょうか。
先ほど少し伺ったのですが、西村さんもシェアハウスを始められるみたいですね?!
私自身もシェアハウスに関わってきて、全国のシェアハウスを回ったりしていたんです。
その中でこういうシェアハウスがあったらいいなっていうのが自分の中でできたんです。
それが『まったり庵』というコンセプト。
>>まったり庵
古民家という普遍的な場、時代がどう移り変わろうが、味が出てくるじゃないですか。
ぼくが考えているシェアハウスは、まちづくり専用のシェアハウスです。
安く住めるんだけど、その代わりまちづくりに関わってほしい。
単純に町内の行事に関わることでもいい、ソーシャルアクションを起こしたい、イベントを企画してみたい。
そんな人の集まる拠点をつくりたいと思っています。
コワーキングスペースとしても旅人県外の人地域の人をつなぎ、また住み開きとして、オープンに展開していく。
まったり庵はあくまで『コンセプト』なんです。
いろんなところでできていけばいいと思います。
このギークハウスのように。
すでに各地からお話をいただいています。
新潟は事業体としてのシェアハウスが少ない、自分の持ち家のシェアハウスが多いですよね。
新潟市は現在10軒ほどシェアハウスがあります。シェアハウスの認知度、アンテナの高いひとが増えてきて、不動産会社さんが参入してきたといった形ですね。
地方のシェアハウスは今後どうなっていくと思いますか?
ローカルでこそ求められるものだと思います。
Uターンでもどってきたひとが、浦島太郎にならないように、ひとりぼっちにならないように。
東京の中にもローカルはありますし。
全国の空き家率は13.5パーセント、空き家を再生するリノベーションとも相性がいいです。
コンセプトでもいろんなコンセプトが考えられる。
地方でもシェアハウスの選択肢がぐっと増えてくると思います。
ただシェアハウスに住むのが安いだけじゃなくて、コミュニティが繋がられるような面白いシェアハウスが増えていってほしいですね。
ギークハウスもまったり庵もそれ自体はコンセプトです。
ウェブ系のエンジニアやクリエイター、エンジニアでなくても、TwitterとかFacebookが生活の一部になっているようなネットやコンピュータが好きな人たちが集まって、ルームシェアみたいな形で一緒に生活したら面白いんじゃないかなーという試みから、ギークハウスが誕生し「ギークハウス作ってみたいなー」と思った人が各自それぞれ作る、というゆるい感じで全国に展開している。
ギークハウスという概念自体、Wikipediaのようなオープンソースプロジェクトで、「ギークハウスに住みたい」「ギークハウスを作りたい」という場合は自由に参加できることができます。
とてもインターネット的なリアルなつながりです。
管理人も実質的な運営者も居ない中で回っているシェアハウス。
山形で訪れたアーティストが集まるシェアハウス『ミサワクラス』もそうでした。
コンセプトがより日常や行為や趣味に近いほど、その傾向が強まるのでしょうか。