
こんにちは。
この春から、私は東京・清瀬にある「シェアハウスひだまりFortuna清瀬」で暮らし始めました。
前回、第一回目・第二回目として引っ越し直後のリポートや実際の共同生活の様子を寄稿しました。
▼シェアハウス入居体験談
【体験談】「ただいま」と言いたくなる場所。シェアハウスひだまり「Fortuna清瀬」で始まる私の新生活 | 東京・清瀬
【体験談】シェアハウスひだまり「Fortuna清瀬」で始まる私の新生活。入居体験談vol.02 | 東京・清瀬
今回は、3か月生活した「Fortuna清瀬」で感じたことをまとめました。
新たに発見した清瀬やシェアハウス周辺のお店、共同生活の良さなど、住んだからこそわかるリアルな魅力をお話します。
発見
夕方の買い物帰り、近所の八百屋さんの倉庫の前を通りかかりました。普段はあまり気にせず通り過ぎてしまう場所なのですが、ふと足を止めて見上げてみると、夜の明かりに照らされた積み重なったケースや発泡スチロールの箱が、なんとも味わい深く感じられました。
おじさんが一日中働いていたであろう跡がそのまま残っているようで、ちょっとしたアートのようにも見えます。何気ない日常の風景の中に、こんなふうに人の営みや努力のあとが感じられる場所って、じつは貴重なのかもしれません。
この八百屋さん、実はいつも格安で野菜や果物を売っていて、気になってはいたものの、まだ一度も買ったことがありません。でも、今日この光景を見たことで、今度ぜひここで買い物をしてみたいなと思いました。地元の人たちに愛されているお店には、きっとスーパーにはないあたたかさや魅力が詰まっているんだろうな、と。
日常の中でのこうした小さな発見や、見過ごしていた風景との出会いは、シェアハウスの生活だからこそ生まれるものかもしれません。いつもと同じ道、同じ景色も、ほんの少し立ち止まってみるだけで、全く違ったものに見えてくる。そういう瞬間を大切にしたいなと思えた1日でした。
食事
夕方、駅前の西友でトマトとモッツァレラチーズ、そしてサツマイモを買ってきました。気温も高めで、なんとなく食欲がなかった日。だからこそ、さっぱりとしたものをと思い、夕飯はカプレーゼと焼き芋にすることに。
キッチンでトマトをスライスし、モッツァレラと交互に並べて、仕上げにオリーブオイルと塩を少々。手間もかからないし、彩りもよくて、それだけで少し気分が上がりました。焼き芋は、サツマイモをアルミホイルに包んでオーブントースターへ。香ばしい甘い香りが漂ってきて、出来上がるのを待つ時間さえも心地よかったです。
共用キッチンは広くて明るくて、調理中も落ち着ける空間です。しかも、住人同士が自然とタイミングをずらして使うため、バッティングすることが少ないのもありがたいところ。
そんな中で、自分だけの静かな時間を味わえる。ひとりで食べる簡単な料理も、丁寧に作ってみようと思えるのは、この空間の持つ力かもしれません。今日の食事は、暑さに負けず、体に優しいひと皿と一品で、心も体もほっとしました。
このシェアハウスでの暮らしは、こうした小さな“丁寧な時間”を与えてくれる場所だと、改めて実感した夕飯でした。
また、とても心が温かくなる出来事もありました。きっかけは、一本のとうもろこし。共用の冷蔵庫で作業をしていたら、住人のひとりがふと「ゆでたコーン、余っちゃったんですけど、よかったらどうぞ」と声をかけてくれたのです。
思いがけないおすそわけに、ちょっとびっくりしながらも、ありがたくいただきました。とうもろこしの香りとほんのり塩味がきいていて、夏の始まりを感じさせるような一口。普段は個々の生活スタイルがある中で、こんなふうに自然に「分け合う」というやりとりが生まれるのが、このシェアハウスの良さだなと改めて感じました。
暮らしていると、誰しも「余ってしまった」食材や日用品が出てくることがあります。そんなとき、気軽に「よかったら使ってくださいね」と声をかけられる空気があるのは、実はとても貴重なことだと思うのです。
もちろん、無理に交流しなければいけないわけではありません。むしろ、この家では「交流したいときにできる」「しなくても気まずくならない」絶妙なバランスが保たれているように感じます。
また、こうしたやりとりがあると、「あ、私も今度余ったらシェアしてみようかな」と自然と思えるようになるのも面白いところです。
義務ではないけれど、気持ちがほんの少し循環していくような優しい空間。今日のとうもろこしも、そんな「気持ちの循環」のひとつだったのかもしれません。
一人暮らしではなかなか感じられない、“自分の生活が誰かとゆるやかにつながっている”感覚。シェアハウスでの暮らしは、そうしたつながりのありがたさを、ふとした日常の中で気づかせてくれます。
今日はとうもろこしをきっかけに、なんだか一日中あたたかい気持ちで過ごせました。
駅周辺
清瀬駅の近くにあるラーメン屋さんに初めて行ってきました。何度も目の前を通ったことはあったのに、なぜか今まで入るタイミングを逃していたお店。今日はちょっと勇気を出して暖簾をくぐってみました。
店内はこぢんまりとしていて、カウンター席が中心。席につくとすぐにお水とおしぼりが出てきて、店員さんの対応もとても丁寧で、なんだかほっとしました。私は定番の醤油ラーメンを注文。湯気が立ち上る器が目の前に運ばれてくると、それだけでテンションが上がってしまいます。
スープは優しい味わいで、どこか懐かしさを感じるような味。麺は細めでつるっとしていて、どんどん箸が進みます。シンプルながらも、丁寧に作られているのが伝わってくる一杯で、お腹も心も満たされました。
ふとした日常の中で、前から気になっていた場所に足を運んでみるというのは、思っている以上に心が豊かになる行為だなと実感しました。これからも、気になっているけれど行っていないお店や場所を、少しずつ巡ってみたいと思います。
清瀬には、こういう温もりのあるお店がたくさんあります。次はどんな発見があるのか、楽しみになった一日でした。
トイレ
改めて、シェアハウスのトイレ事情に助けられたなと感じた一日でした。この家には各階にトイレが設置されているので、共用とはいえ混み合って使えないということがほとんどありません。
特に便利だと感じるのは、玄関のすぐそばにトイレがあること。外から帰ってきてすぐに使いたいときでも、わざわざ階段を上ったり、部屋まで戻ったりせずに済むのは大きな利点です。
普段の生活の中ではあまり意識しないような小さなポイントかもしれませんが、こういう“地味だけど便利”な設計が、日々の暮らしをスムーズにしてくれているんだなと感じました。
床もおしゃれでかわいい
快適な生活というのは、派手な設備やサービスよりも、こういった細かな配慮の積み重ねによって成り立っているのかもしれません。今日も一日、安心して暮らせたことに感謝しつつ、また明日もこの場所で穏やかに過ごしたいと思いました。
玄関
今日は「玄関」のありがたみを改めて実感した日でした。私はよくスマホや鍵をどこに置いたか分からなくなってしまうタイプなのですが、このシェアハウスの玄関は電子ロック式で、パスワードを入力するだけで解錠できるようになっています。
物理的な鍵を持ち歩かなくていいというのは、思っている以上にストレスが軽減されます。「鍵を忘れた!どうしよう!」という焦りや不安がないのは、日常の小さな安心感としてとても大きいです。
特に女性にとって、夜道を一人で歩くのは少なからず不安を感じるものです。街灯の少ない道や、人通りの少ない通りを通るとき、後ろから足音が聞こえてくるだけで、緊張感が高まり、無意識に早歩きになることもしばしばあります。
そんなとき、玄関に着いてすぐに鍵を探す必要がないのは本当にありがたい。鞄の中をゴソゴソと探る時間がないことで、無防備な状態になるリスクが減り、安全面でも非常に心強く感じます。暗証番号をすぐに押して入れるという、ほんの少しの違いが、安心につながっているのです。
もちろん、真後ろに誰かがいた場合に暗証番号を見られる可能性があるという難点はあります。でも、実際にその距離まで誰かが近づいていたとしたら、番号うんぬん以前にもっと別の警戒すべき状況であるはずです。そういう非常事態に遭遇する確率よりも、日々の中で「鍵を持っていない」「探しても見つからない」といった場面に出くわす頻度のほうがはるかに高い気がします。
それに、清瀬という地域自体が比較的静かで落ち着いた雰囲気があり、都心部のように人が溢れているわけではありません。そのため、誰かにピッタリ後ろにつかれているような状況自体、あまり頻繁には起こらないという実感もあります。
そして何より、暗証番号を入力して「カチャッ」とロックが開く音を聞いたときに、「やっと帰ってこれた」と心がほっと緩む瞬間があります。玄関の扉が閉まり、外の音が遮断されると、ようやく安心できる空間に戻ってきたという感覚が全身を包み込みます。
女性一人でも落ち着いて暮らせる環境とは、設備の良さや間取りの便利さだけでなく、こうした“ちょっとした仕組み”によって支えられているのだと感じます。この電子ロックは、その象徴のような存在です。
シェアハウスに暮らしていると、「暮らしやすさ」というものの定義が少しずつ変わっていきます。ただ便利な場所にあるとか、収納が広いとか、それだけではなく、「安心して帰ってこれる」「自分の空間にすぐに戻れる」といった、感情に直結する部分こそが、実は一番大切だったりする。
そんな気づきをくれたのが、今日の玄関でした。
お気に入りスペース
一日中こもって作業をする日もあります。集中したいときによく利用するのが、共用スペースの中にある小さなコーナー席。窓のそばにあり、やわらかな光が差し込むこの場所は、作業にぴったりの落ち着いた空間です。
パソコンを広げて、資料を並べて、静かに作業に没頭できるこの環境は、一人暮らしのワンルームではなかなか得られないもの。少しだけ人の気配を感じられるのも、かえって安心感につながります。
共用スペースでの作業は、時折誰かと目が合って会釈を交わすような、ほどよい距離感のやりとりも含めて、ちょうどよい“共存”のあり方だなと感じています。
こうして作業に集中できるスペースがあることは、生活と仕事、あるいは勉強のメリハリにもつながります。今日はたっぷり作業が進んだので、気持ちよく夜を迎えられそうです。
留学生
新しい出会いがあることもシェアハウスの面白いところです。アメリカやカナダといった国々から、日本の高校における英語教育支援を目的とした短期滞在プログラムに参加している留学生の方が、新しくこのシェアハウスにやってきたのです。
プログラムの期間は約6ヶ月間。日本各地を転々としながら、現地の学校で発音指導のサポートを行い、教員経験を積むことを目的としているそうです。
彼らはまだ若く、大学を卒業したばかりだったり、教育学を専攻している学生だったりと、バックグラウンドもさまざま。英語の発音を日本の高校生にどうわかりやすく伝えるかという点に日々取り組んでおり、授業の見学や実際のティーチングにも挑戦しているとのことでした。
慣れない土地で、頻繁な引っ越しと通勤、学校での指導、生活環境の変化——そのすべてが大変だと話してくれました。それでも、「ここは個室があって、ちゃんと自分の空間を持てるのが嬉しいです」と、ほっとしたように笑っていたのが印象的でした。自分の荷物をひとまず落ち着かせて、ベッドに寝転がれる場所があるというのは、言葉にできないほどの安心をもたらすものです。
シェアハウスでの暮らしには、こうした国際的な交流が突然訪れることがあります。文化も言語も異なる人が、同じ屋根の下で数週間から数ヶ月を過ごす。その中で、日常のささいな会話や食事、生活スタイルの違いが、お互いを知るきっかけになります。
彼らの日本語はまだたどたどしいところもあり、私たち住人の英語も完璧ではありませんが、それでも身振り手振りや、ゆっくりとした言葉で十分に気持ちは伝わるものです。キッチンで出会えば「今日はどんな授業だったの?」と聞いてみたり、「この料理の名前、英語で何て言うの?」と会話が始まったり。そんなやり取りを通して、互いにちょっとずつ近づいていけるような感覚があります。
彼らがこの清瀬のシェアハウスで過ごすのはほんの短い期間かもしれません。それでも、この家の一員として迎え入れられることで、彼らの日本での滞在が少しでも豊かになったら嬉しいなと思います。そして私自身も、異なる文化や価値観に触れることで、自分の暮らしを見直すきっかけをもらえるような気がしています。
これからの数週間、また一緒にご飯を食べたり、おすすめの場所を紹介したり、小さな会話を積み重ねていくことで、もっと深く交流できるといいなと思っています。シェアハウスの暮らしの中で、こうした異文化との出会いがあるというのは、本当に特別な体験です。
シェアハウスひだまり清瀬での3か月間の生活を振り返って
私はこのシェアハウスひだまり清瀬に、短い期間ではありましたが約3か月間お世話になりました。その間、日常の小さな発見から人との交流まで、さまざまな経験を積むことができたと感じています。今回は、この生活を通して感じたことや学んだことをまとめてみたいと思います。
まず、シェアハウスならではの魅力は、何と言っても「ゆるやかなつながり」です。共用スペースでは多くの住人が日々顔を合わせますが、交流の強制はなく、したいときに気軽に話しかけたり、食材を分け合ったりと、自然な距離感で関われるのが心地よいです。
最初に紹介したように、誰かがゆでたコーンを「余っているからどうぞ」と声をかけてくれたり。こうした何気ないやり取りが、心に小さな温かさを灯してくれます。一人暮らしでは味わいにくい、ちょっとした“つながり”を感じることができるのは、シェアハウス生活の大きなメリットの一つだと思います。
また、食に関する体験も豊かでした。近所の八百屋さんやスーパーで買い物をし、共用のキッチンで料理を楽しむ日々。ある日は新鮮なトマトとモッツァレラでカプレーゼを作り、また別の日には近くのラーメン屋さんで初めて食事をしたり。
こうしたローカルのお店を訪れる機会が増えたことも、地域に溶け込むきっかけとなりました。食材やお店を通して季節や街の雰囲気を感じることができたのは、短期間ながら豊かな経験だったと感じます。
快適な暮らしを支える設備の存在も、心強いものでした。特に玄関の電子ロックシステムは、物理的な鍵を持ち歩かずに済むという大きなメリットがありました。私はついスマホや鍵の置き場所を忘れてしまいがちで、出先で焦ることもしばしばあります。しかし、ここではパスワード入力だけで入室できるため、そのストレスから解放されました。
周辺は都心ほど人通りは多くないものの、落ち着いた環境で顔見知りも増え、夜道でも「おかえりなさい」と声をかけ合えるほどの安心感があります。こうした設備と地域環境の両面から、心身ともにリラックスできる暮らしが実現しているのだと感じました。
さらに、シェアハウスの共用スペースも生活の楽しみの一つです。例えば、ダイニングルームの大きなシーリングランプは、紙でできた和紙のような素材が柔らかな光を灯し、部屋全体に温かみを添えています。
最初は何気なく見ていたものが、ふと素材に気づいたことで愛着が湧く経験は、毎日の暮らしの中に小さな喜びをもたらしてくれました。また、作業に集中できる共用コーナーや、ゆったり過ごせる空間もあり、仕事や勉強に適した環境としても活用できました。
こうした空間の工夫は、住人の快適さに直結しています。単なる「住む場所」ではなく、生活の質を高めるための細かな配慮が随所に感じられました。
まとめ
私は、この3か月間の暮らしを通じて、清瀬のローカルライフを存分に謳歌することができました。街の穏やかな雰囲気に溶け込みながら、地域のお店を訪ね歩いたり、地元の人と自然に交流したりする機会が増えたことは、短期滞在ならではの楽しみです。
もし、気になる街の住み心地を実際に体験してみたいと考えている方がいれば、シェアハウスを利用してみるのはとても良い方法だと思います。短期間であっても、その街の暮らしの感覚や人とのつながりを肌で感じ取ることができ、住む場所のイメージを具体的に掴めるからです。
最後にシェアハウスという形態は、現代の多様な生活スタイルに合った柔軟な居住形態だと感じます。生活の安心感や快適さを支える設備、人とのゆるやかな交流、地域とのつながりを通じて、自分らしい暮らし方を見つけるきっかけになります。
この短い期間で経験したことは、きっと今後の生活や価値観にも良い影響を与えてくれると思います。シェアハウスひだまり清瀬での生活は、私にとって大切な思い出となりました。