
「平日は都会で仕事をしつつ、週末は自然のなかで生活したい」「さまざまな場所を行き来しながら人間関係を広げたい」などと考える人も多いでしょう。
二拠点生活は、このような希望を実現する方法のひとつです。
そこで今回は、二拠点生活のメリット・デメリットや始め方について詳しく解説します。
二拠点生活に興味のある人は、ぜひチェックしてみてください。
二拠点生活(デュアルライフ)とは?

二拠点生活(デュアルライフ)とは、名前のとおり、2つの生活拠点をもち、それぞれの場所を行き来しながら生活するスタイルのことです。
近年、働き方やライフスタイルの多様化が進むなか、二拠点生活を始める人も増えてきました。
利便性の高い都会と自然を楽しめる田舎など、異なる魅力をもつ場所で、豊かな暮らしを実現できることが二拠点生活の大きな魅力です。
別荘を所有するのとは何が違う?
二拠点生活と聞くと、裕福な人が所有する「別荘」を想像するかもしれません。
しかし、二拠点生活と別荘を所有することは、少しイメージが異なります。
別荘は、保養や接待といった非日常の要素が強く、購入や維持に多額の費用がかかるケースも多いでしょう。
一方、二拠点生活は別荘の所有よりも気軽に始められ、2つの拠点を日常的に利用するという特徴があります。
二拠点生活が注目されている理由
二拠点生活が注目を集めるようになった理由として、以下のような社会の変化が挙げられます。
- ・働き方の多様化
・ライフスタイルの多様化
・都市部の過密
・地方創生への関心の高まり
・IT技術の進歩
リモートワークの浸透や通信技術の進歩により、働く場所の制約が少なくなりました。
仕事だけではなく、趣味の時間や家族と一緒に過ごす時間を大切にする人も増えています。
また、地元や地方に住みながら、新しいビジネスなどを通して地域の活性化に貢献したいと考える人も増えてきました。
二拠点生活の主な目的
二拠点生活の主な目的は、次のとおりです。
- ・趣味を楽しみたい
・自然のなかで生活したい
・地域社会に貢献したい
・移住の準備を進めたい
都会では難しい登山やサーフィン、家庭菜園といった趣味を楽しむために二拠点生活を始める人もいます。
また、本格的な移住の前に、二拠点生活を通して気候や周辺環境などを確認しておけば、失敗を防ぐことが可能です。
国土交通省による二地域居住の推進
国土交通省は、二拠点生活を「二地域居住」と呼び、都市と地方の双方にメリットがあるとして推進策を講じています。
国が二地域居住を推進する主な狙いは、以下のとおりです。
- ・地方における人手不足の解消
・都市住民のストレス緩和
・災害リスクの分散
地方自治体のなかには、二拠点生活を始めやすいように、賃貸住宅の紹介や移住体験プログラムの提供、交通費の補助といった支援策を独自に実施しているところもあります。
参考:国土交通省「二地域居住の推進」
二拠点生活のメリット

二拠点生活には、次のようなメリットがあります。
1.都会と田舎の両方の生活を楽しめる
二拠点生活の大きなメリットは、都会と田舎の「いいとこ取り」ができることです。
都会の拠点では、便利な環境のなかで仕事をしながら、美術館や劇場に足を運んだり、ショッピングを楽しんだりできます。
一方、田舎の拠点では、ゆったりとした時間の流れのなかで、癒しや開放感を得られるでしょう。
もちろん、都会と田舎に限るわけではありません。
たとえば、歴史的な町並みが残るエリアと最新の技術が集まるエリアなど、好みやライフスタイルに合わせて住む場所を選べます。
2.人間関係が広がる
生活の拠点が2つになることで所属するコミュニティが増え、人間関係が豊かになります。
本拠地では長年の友人との安定したつながりを維持しつつ、第二の拠点では新しい価値観をもつ人と出会うことなども可能です。
多様な人々と交流することで視野が広がり、人生の選択肢が増えるかもしれません。
とくに地域のイベントやボランティアに参加すれば、温かいコミュニティに溶け込めるでしょう。
3.副業や週末起業を始めやすい
第二の拠点で副業や週末起業にチャレンジしやすいことも大きなメリットです。
エリアごとの課題やニーズを発見すれば、それを解決するビジネスをスタートできるでしょう。
たとえば、特産品のネット販売、観光ガイド、空き家活用ビジネスなどが挙げられます。
また、平日の本業を続けながら、週末だけカフェやゲストハウスを運営するなど、リスクを抑えて事業を始めることも可能です。
4.災害対策につながる
自然災害が多い日本において、二拠点生活はリスク分散という側面でもとても有効です。
たとえば、本拠地が地震や水害などで被災し、一時的に住めなくなった場合でも、第二の拠点で生活を継続できます。
また、どちらかの拠点でインフラが使えなくなった場合でも、もう一方の拠点でリモートワークを続けることが可能です。
5.移住前に雰囲気を確認できる
本格的な移住の前にエリアの雰囲気を確認できることも、二拠点生活のメリットのひとつです。
移住するためには、職場や人間関係など、すべてを変える大きな決断をしなければなりません。
「思っていたのと違った」となる可能性もあるため、なかなか決断できないケースもあるでしょう。
移住の前に二拠点生活を始めれば、その土地の気候や生活習慣、地域住民との距離感、医療や買い物の利便性などを、実際に生活しながらじっくりと確認できます。
「自分には合わない」と感じた場合は、第二の拠点の契約を解消したり、別のエリアを探したりと、柔軟に方向転換できます。
二拠点生活のデメリット

魅力的な二拠点生活ですが、管理の手間や家賃の増加など、避けて通れないデメリットもあります。
以下のデメリットについて、事前に把握しておきましょう。
1.家賃や光熱費の支払いが増える
最も大きなデメリットは、費用の増加です。
二拠点生活を始めると、次のような費用を二重に支払うことになります。
- ・家賃・住宅ローン
・電気代
・ガス代
・水道代
・インターネット代
契約時に支払う敷金・礼金・仲介手数料や、家具・家電の購入費用なども発生します。
費用を抑えるためにも、固定費の安い物件を選ぶ、シェアハウスやウィークリーマンションを利用する、サブスクリプション型の家具レンタルを利用するなどの対策を考えておきましょう。
2.交通費がかかる
2つの拠点を移動するための交通費も無視できません。
距離にもよりますが、新幹線や飛行機、高速道路を利用した移動は、回数が増えると大きな出費になります。
交通費を抑えるためには、定期券やLCCを活用したり、移動頻度を減らしたりするなどの工夫が必要です。
交通費だけでなく、移動にかかる時間的な負担も考慮しなければなりません。
本拠地からのアクセスが良好なエリアを選ぶと、経済的・体力的な負担を軽減できるでしょう。
3.管理の手間が増える
2つの拠点をもつと、管理する手間も2倍になってしまいます。
どちらの拠点も、長期間放置しているとカビや虫が発生しやすくなるため、定期的な換気や掃除が必要です。
ゴミ出しや近所付き合いなども適切に行う必要があります。
不在が多いと近隣住民とのコミュニケーションが不足し、地域社会との摩擦が生じる可能性もあるため注意しましょう。
それぞれの拠点に届く郵便物の管理や行政手続きなども重要です。
管理の手間を減らすために、家事代行サービスを利用する、第二の拠点をシェアハウスにするといった方法を検討しましょう。
二拠点生活の具体例

二拠点生活は、ライフスタイルや目的に応じてさまざまな形で楽しむことができます。
ここでは、代表的な例を見てみましょう。
1.セカンドハウスで生活の変化を楽しむ
本拠地での生活を維持しつつ、週末や長期休暇に利用するセカンドハウスを準備し、行き来するタイプです。
本拠地で仕事をしながら、別の場所で趣味や農業などを楽しみたい人に適しています。
一般的な賃貸アパートやシェアハウスを利用すれば、費用を抑えて実現できるでしょう。
自治体が提供する空き家バンクの活用するのもおすすめです。
2.静かな環境のなかでリモートワークを行う
自然豊かな拠点でリモートワークを行い、必要なときだけ本拠地に戻るタイプです。
デザイナーやライターなど、リモートワークが可能な人に適しており、以下のようなメリットがあります。
- ・ストレスの緩和:満員電車や人混みから解放される
・生産性の向上:都会の喧騒から離れることで創造性や思考力が高まる
自由な働き方が認められている場合は、試してみるとよいでしょう。
3.季節の変化に合わせて生活する場所を変える
季節に合わせて最適な場所へ移動するタイプの二拠点生活もあります。
たとえば、夏は避暑地で生活し、冬になったら沖縄などの暖かい場所へ移動するようなイメージです。
夏や冬でも快適かつ健康的に生活できるでしょう。
このタイプの二拠点生活は、費用に余裕がある人や仕事を退職した人、特定の季節のレジャーを楽しみたい人などに適しています。
二拠点生活の始め方

二拠点生活を成功させるためには、計画的かつ慎重に進める必要があります。
1.二拠点生活の目的を明確にする
まずは「なぜ二拠点生活をしたいのか」という動機を掘り下げることが重要です。
以下のような目的が考えられます。
- ・登山やサーフィンなどの趣味を楽しみたい
・自然のなかで子育てをしたい
・本格的な移住の前に準備を進めたい
目的を明確にしておけば、拠点選びがスムーズに進むでしょう。
2.第二の拠点のエリアを検討する
目的が明確になったら、それに合ったエリアを探します。
次のようなポイントに注目して探しましょう。
- ・アクセス:本拠地からの移動時間・交通費など
・自然環境:自然・利便性・気候など
・インフラ:交通機関・病院・スーパーの有無など
・地域性:地域住民の雰囲気など
最初はそのエリアを何度か訪れ、観光ではなく「生活者」として歩いてみるのがおすすめです。
3.予算やスケジュールを決める
生活費が2倍になることを想定し、実現可能な予算とスケジュールを立てます。
まずは、毎月の家賃や光熱費、敷金・礼金などの初期費用を把握しましょう。
資金源について考えておくことも重要です。
スケジュールについては、「半年後にはスタートしたい」「来年の春には契約を完了したい」など、具体的な目標を設定します。
4.第二の拠点で物件を探す
エリアと予算が決まったら、いよいよ物件探しです。
賃貸アパート、シェアハウス、ウィークリーマンションなど、予算や利用頻度に合わせて選びます。
地方の物件については、都市部とは異なる地元の不動産会社が強いケースも多いため、インターネットだけでなく現地でも相談するとよいでしょう。
契約前には必ず現地で内見を行い、建物の状態だけでなく、日当たりや治安など、周辺環境を確認しましょう。
5.二拠点生活をスタートする
物件の契約と引っ越しを終えたら、二拠点生活の始まりです。
どちらの拠点で、いつ、何をするかという生活サイクルを決めて周囲に伝えておけば、生活の混乱を防げます。
また、積極的に地域の自治会やイベントに参加し、地域住民と良好な関係を築くことが、二拠点生活を豊かにする秘訣です。
実際に生活を始めてみると、費用や移動時間、拠点の使い分けなどに問題が出てくるかもしれません。
定期的に生活のバランスを見直し、改善していきましょう。
二拠点生活を始めるならシェアハウスがおすすめ!

今回は、二拠点生活のメリット・デメリットや始め方を紹介しました。
デメリットを解消しつつ、二拠点生活を気軽に始めたいなら、シェアハウスを利用するのがおすすめです。
一般的なシェアハウスには以下のようなメリットがあります。
- ・敷金・礼金・仲介手数料が必要ない
・家賃・共益費が安い
・家具・家電が備え付けられている
・定期清掃が入る
・新しい人間関係を構築できる
ただし、家具・家電の種類や定期清掃の有無はシェアハウスによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
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二拠点生活を始めたい人は、ぜひチェックしてみてください。






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