「一人暮らしのために物件を探しているけれど、賃貸マンションとアパートって何が違うのかな……」
と感じている方は、多いのではないでしょうか。
賃貸マンションとアパートの定義には、明確な違いがありません。不動産会社が以下のポイントをもとに、呼び名を決めています。
・物件の構造
・階数
・設備
賃貸マンションとアパートでは防音性や耐震性、家賃なども変わります。そのため呼び方の違いを知ることで、物件選びがしやすくなることも少なくありません。
そこで今回は、
・賃貸マンションとアパートの定義に違いがない理由
・不動産会社が呼び方を決める3つのポイント
・賃貸マンションに住むメリットとデメリット
・アパートに住むメリットとデメリット
・賃貸マンションとアパート、それぞれに向いている人の特徴
を紹介します。
途中で分譲マンションや海外での呼び名も紹介していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。
賃貸マンションとアパートの定義に、違いはほとんどない
賃貸マンションとアパートに、はっきりとした定義の違いはありません。呼び方のひとつとして使われています。
というのも、賃貸物件を扱う企業には「登記簿謄本」の提出が義務付けられています。登記簿謄本とは取り扱う物件に関する情報が記載されているもの。建物に関する以下の情報を記載することが欠かせません。
・所在地
・面積
・所有者の氏名と住所
・物件の権利関係
・建物の構造
内容を見ると、アパートや賃貸マンションなど区分については必要とされていませんよね。義務化されていないため、物件の所有者や管理会社も「賃貸マンション」や「アパート」などの呼び名は特に決めていません。
そして物件サイトなどに掲載するときは、物件を取り扱う不動産会社が独自のルールをもとに呼び名を決めています。
そのため同じ物件でも、
・不動産会社Aでは「賃貸マンション」
・不動産会社Bでは「アパート」
と、区分が変わることが少なくありません。
とはいえ、不動産会社がどのような基準で呼び方を決めているのかは、なかなかわかりにくいですよね。
そこで次は、賃貸マンションとアパートの呼び方を変えるポイントを紹介します。
「賃貸マンション」と「アパート」と呼び方を変える違い
不動産会社が呼び方を変えるポイントとして、
・物件の構造
・階数
・設備
の3つを紹介します。
賃貸マンションとアパートの呼び方を変える違い1:物件の構造
物件を探していると「鉄筋コンクリート造」「木造2階建て」などと書かれているのを見たことある方は多いかと思います。
基本的に不動産会社は、物件の構造によって呼び方を変えることが多いです。
例えば、
・鉄筋コンクリートや強固な造りの建物=マンション
・木造や軽量鉄骨などで造られている建物=アパート
などです。
マンションなのかアパートなのか迷ったときは、構造を確認するとわかりやすいです。
賃貸マンションとアパートの呼び方を変える違い2:階数
もうひとつの違いは「建物の階数」です。
呼び方を変える基準は、以下の通りです。
・2階までの建物=アパート
・3階以上ある建物=マンション
階数が高いほど、マンションといわれる傾向があります。
この他にも「木造の建物でも見た目がおしゃれだから」「マンションと記載した方が売れやすいから」などの理由でマンションとして掲載ところも。また鉄筋コンクリートでも、2階建てであるために「アパート」と記載するところもあります。
賃貸マンションとアパートの呼び方を変える違い3:設備
設備の充実度も、マンションとアパートで異なります。
例えばマンションには、以下の設備がついていることが少なくありません。
・オートロック
・エレベーター
・エントランス
設備が充実していると、マンションとして掲載されることが多いです。
アパートは設備を最低限におさえているぶん、家賃の安いところが多いです。設備面の充実度によって呼び方を変えているだけでなく、家賃にも差があらわれています。
ここまで賃貸マンションとアパートの違いを解説しました。しかし物件を探しているときに「分譲マンション」という言葉も聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。
次は、分譲マンションについて簡単に紹介します。
【番外編】分譲マンションとは?賃貸マンションとの違いは何?
分譲マンションとは、1棟を1部屋ずつにわけて販売しているマンションのことです。基本的に、一生住み続けることを前提として販売されています。
また部屋ごとに購入されるため、部屋の持ち主自身がオーナー(家主)として認識されます。
一方、賃貸マンションは1棟を所有しているオーナー(家主)が、1部屋ずつ貸し出しているマンションのこと。賃貸物件のため、部屋を借りている人はオーナー(家主)にはなりません。
一時的な契約期間として「1〜2年」の期間が設けられているため、住んでいる人は定期的に変わります。
ここまでを読んで、マンションとアパートの違いはなんとなく理解できたかと思います。
そこで次は、賃貸マンションとアパート、それぞれに住むメリットとデメリットを紹介します。
賃貸マンションに住むメリットとデメリット
賃貸マンションに住むメリットとデメリットは、以下の通りです。
【メリット】
・鉄筋コンクリートなどで建てられているため、防音性が高い
・耐震性や耐火性も高い
・オートロックなどがついており、防犯性も高い
【デメリット】
・設備が充実しているぶん、家賃や共益費が高くなる
・物件によっては結露しやすくなる
マンションにはオートロック付きの物件も多いため、セキュリティ面でも安心感があります。
アパートに住むメリットとデメリット
アパートに住むメリットとデメリットは、以下の通りです。
【メリット】
・マンションよりも家賃や共益費が安い
・木造の建物は通気性が良い
【デメリット】
・建物や部屋が古いこともある
・防音やセキュリティなど設備面はマンションに劣る
防音やセキュリティ面ではマンションに劣りますが、近年は設備が充実しているアパートも増えつつあります。
ここまで賃貸マンションとアパート、それぞれのメリットやデメリットを解説しました。
続いては賃貸マンションとアパート、どちらが一人暮らしに向いているのかをお伝えします。
一人暮らしをするなら、賃貸マンションとアパートどっちがおすすめ?
ここでは「マンション=鉄筋コンクリートなど強固な造りで、3階以上ある物件」、「アパート=木造や軽量鉄骨によって造られている、2階建てまでの物件」と仮定したうえで解説します。
一人暮らしの場合でも、求める住宅環境によって向き不向きが異なります。
例えば、以下の通りです。
【賃貸マンションでの一人暮らしが向いている人】
・プライバシーを重視したい
・防犯や防音など、住宅設備の整った物件を探している
・多少は家賃が高くても気にならない
女性の一人暮らしや、出張などで家をあけることの多い方におすすめです。
【アパートでの一人暮らしが向いている人】
・家賃をおさえたい
・ご近所付き合いを大切にしたい
・静かな環境で生活したい
周囲の人と、コミュニケーションを取りながら生活したい方におすすめです。
賃貸マンションとアパート、それぞれの特徴を理解して物件を選びましょう!
まとめ 賃貸マンションとアパートの違いを知って、物件選びをスムーズに
今回は賃貸マンションとアパートの違いについて解説しました。
定義に明確な違いはありません。しかし不動産会社は以下のポイントで、呼び方を変えています。
・物件の構造
・階数
・設備
そしてそれぞれに向いている人の特徴として、以下をお伝えしました。
【賃貸マンションでの一人暮らしが向いている人】
・プライバシーを重視したい
・防犯や防音など、住宅設備の整った物件を探している
・多少は家賃が高くても気にならない
【アパートでの一人暮らしが向いている人】
・家賃をおさえたい
・ご近所付き合いを大切にしたい
・静かな環境で生活したい
自分の条件と照らし合わせて、一人暮らしの物件を探してみてくださいね。
今回は一人暮らしの物件を探すコツをお伝えしましたが、シェアハウスでも物件選びのコツがあります。
詳しくは「シェアハウス探しで気をつけたい!物件検索に役立つ5つの注意点」で紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。