「コレクティブハウスってどんな感じなんだろう……」
と感じている方は多いのではないでしょうか。
コレクティブハウスとは、一軒家や同じ家に複数の住人や世帯が住み、共同生活を送る暮らし方です。もともとスウェーデンなど北欧によく見られた暮らし方で、近年日本にも増加しています。
コレクティブハウスのイメージをつかむには、事例を参考にするのがおすすめ。入居者の年代や運営方法など、詳細を知ることで実際の生活もイメージしやすくなります。
そこで今回は、以下の物件をコレクティブハウスの事例として紹介します。
・コレクティブハウス聖蹟
・コレクティブハウス巣鴨
・かんかん森
・ハイツ白鷺
・タウンコレクティブ
またコレクティブハウスのメリットやデメリットも紹介しますので、あわせて参考にしてみてください。
コレクティブハウスの事例1:コレクティブハウス聖蹟
1つ目は「コレクティブハウス聖蹟」です。
コレクティブハウス聖蹟は、東京都多摩市にあるハウス。2009年にオープンし、0〜70歳が共同生活を送っています。
聖蹟の特徴は、コモンスペースが充実していること。
例えばダイニングやキッチン、ロフトなど、どれも広々としたスペースが用意されています。子どもと大人が両方くつろげるように設計したそうです。
また多世代がストレスなく生活できるように、月に1回は定例会を開催。話し合いながら、全員が快適に生活できるように自主的に運営されています。
コレクティブハウスの事例2:コレクティブハウス巣鴨
2つ目は「コレクティブハウス巣鴨」です。
巣鴨がある建物は、もともと児童館として運営されていました。2005年に児童館の移転が決まったことをきっかけに、コレクティブハウスとして作りかえられています。
巣鴨の特徴は、小規模かつ30〜40代が中心に入居していること。物件の数は以下のように全11戸と、あまり多くありません。
・シングル4戸
・ファミリー3戸
・シェアルーム4戸
また0歳から50代まで幅広く入居していますが、もっとも多いのは30〜40代。人気ゆえに「ウェイティングリスト」を作るほどだったようです。
現在も入居者同士で話し合いながら、設計や仕組み作りなど自主的に運営されています。
コレクティブハウスの事例3:かんかん森
3つ目は「かんかん森」です。有名なコレクティブハウスなので、名前を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
かんかん森は東京都荒川区にあり、日本で初めて本格的なコレクティブハウスとして作られた物件です。
かんかん森の入居者は、0歳から80代までという幅広さ。子どもが11人暮らしており、週に2〜3回はみんなで食事をともにします。
また誰でも使用できる「コモンダイニング」があり、書籍やミーティング場として使う人、ママ友同士が集まる場所など、さまざまな用途で使われています。
住人は必ず何かの係を担当するため、誰かに負担が偏ることもありません。
2006年には入居者の有志によって「株式会社コレクティブハウス」が作られ、現在もかんかん森の運営を担当しています。
コレクティブハウスの事例4:ハイツ白鷺【関西】
4つ目は京都市にある「ハイツ白鷺」です。
ハイツ白鷺はもともと「ワンルームマンションを活用したい」という相談からスタートした物件。何人か入居している状態だったため、建物を壊さずに活用する方法としてコレクティブハウスが採用されました。
ハイツ白鷺の特徴は「シェアコミュニティ」という付加価値をつけたこと。共有ライブラリーを作って勉強や仕事、読書など、さまざまな用途で使用できるスペースを作りました。
そこに共有キッチンも作ることで、入居者同士のコミュニケーションも可能としています。
コレクティブハウスの事例5:タウンコレクティブ
5つ目は、東京都中野区にある「タウンコレクティブ」です。
タウンコレクティブはこれまで紹介した物件と異なり、外観は庭付きの一軒家。
そのぶん最大4人と小規模ですが、入居者はオーナーと2年ごとの契約更新があるため、メンバーの入れ替わりもあります。
タウンコレクティブの特徴は、運営会社であるCHCの「コレクティブハウス居住希望者の会」に入会している人のみが入居可能なこと。
会員はコレクティブハウスとシェアハウスの違いを理解しているため、イメージ違いやトラブルが起きにくくなるのです。
基本的に自主運営ですが、2ヶ月に1回の定例会を開き、スムーズな運営を心がけています。
コレクティブハウスとは、血縁や世代など関係ない人同士が交流できる暮らし方
コレクティブハウスとは、一軒家や同じ家に複数の住人や世帯が住み、共同生活を送る暮らし方です。入居している人同士、血縁関係などはありません。
もともと1960年代にスウェーデンなど北欧で始まり、働く女性や高齢者を対象としていました。
コレクティブハウスの目的は、血縁関係や世代、仕事など関係なく交流すること。そのため以下のスペースは、入居者と共有のものを使用することになります。
・リビング
・キッチン
・お風呂
・トイレ
シェアハウスとの違いは「個室だけでの生活も成り立つこと」。
実はコレクティブハウスは共有スペースとしてのキッチンやお風呂もありますが、個室にも上記のようなスペースがあります。
対してシェアハウスは、個室にキッチンやお風呂などの設備がありません。料理や洗濯などするときは個室を出る必要があり、部屋だけで生活を完結させるのは難しいです。
コレクティブハウスはプライベート空間をよりしっかりと確保しながら、共同生活を楽しんだり助け合ったりすることもできるのです。
またコレクティブハウスには、年齢制限が特にありません。住人の世代はコレクティブハウスよりも幅広く、世代をこえた付き合いが生まれやすいです。
コレクティブハウスに住むメリット・デメリット
コレクティブハウスに住むメリットは、例えば以下のようなものがあります。
【メリット】
・子どもの面倒や力仕事などを住人にお願いできる
・見知らぬ土地でも交流関係を作りやすい
・個室だけでも生活が完結するので辛いときはムリに交流する必要がない
【デメリット】
・幅広い世代が住むハウスは価値観の違いからストレスがたまることもある
・共有スペースは掃除やゴミ捨てなど役割分担がある
・まだまだ数が少なく、物件は東京などに集中しやすい
共同生活のため、慣れるまではストレスがたまることも。
しかし「子どもの面倒を交代で見れる」「交友関係が広がりやすい」など、日々の生活のストレスは軽減されることが多いです。
子育てをしている家庭、上京したばかりの人にとっては、第2の家族となることもあるようです。
まとめ コレクティブハウスの事例を参考に気になる物件を探してみよう
今回は、コレクティブハウスの事例について解説しました。
ここまでをまとめると、紹介したのは以下5つです。
・コレクティブハウス聖蹟
・コレクティブハウス巣鴨
・かんかん森
・ハイツ白鷺
・タウンコレクティブ
またコレクティブハウスのメリットとして、以下もお伝えしました。
・子どもの面倒や力仕事などを住人にお願いできる
・見知らぬ土地でも交流関係を作りやすい
・個室だけでも生活が完結するので辛いときはムリに交流する必要がない
コレクティブハウスの事例からイメージをつかんで、見学や入居を検討してみてくださいね!
またコレクティブハウスに興味があっても、他人との共同生活のイメージが湧きにくい人も多いのではないでしょうか。
その場合は、本やドラマなどからイメージをつかむのがおすすめです。
シェアハウスにはなりますが、シェア生活の参考になる本やドラマを以下で紹介しています。気になる人は、参考にしてみてください。