「ルームシェアって住宅手当の対象になるのかな…」
と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
ルームシェアは、会社から住宅手当を支給してもらうことが可能です。金額は企業によって異なりますが、家賃の30〜50%と大きい金額を負担してくれることも少なくありません。
ただし住宅手当を受けるためには、いくつかの条件や必要書類があります。条件をクリアしていなければ、本来の手当を十分に活用できなくなってしまいます。
そこで今回は、
・住宅手当とは
・ルームシェアで住宅手当を受けるための条件
・住宅手当を受けられないルームシェアの例
・一部のルームシェアで住宅手当を受けることができない理由
・住宅手当や家賃補助を受けるコツや必要書類
を解説します。
また最後に、同棲やシェアハウスでも住宅手当を受けられるのか解説していますので、ルームシェア以外の人も参考にしてみてくださいね。
住宅手当とは、会社指定のアパートやエリアに住む人に支給するもの
住宅手当とは、会社が家賃など住宅にかかる費用を一部負担してくれる制度のことです。福利厚生のひとつであり、「家賃補助」ということもあります。
内容は例えば、
・会社A:家賃の30%分を負担
・会社B:4万円の家賃に対して1万円を支給
などです。
対象はワンルームマンションでの一人暮らしや、転勤による引越しに限られていることが多いです。一軒家など持ち家がある場合、一軒家で妻と子どもがいる家庭に支給されることはあまりありません。
ルームシェアで住宅手当や家賃補助を受けることはできる?
住宅手当は、ルームシェアも受けることができます。
支給のパターンは、以下の通り。
【10万円の物件に2人で入居し、会社が家賃の30%を支給すると定めている場合】
(1)家賃への支給額を全額負担。支給額は3万円。
(2)自分が支払う家賃(5万円)に対する金額を支給。支給額は1万5,000円。
(3)ルームシェアへの住宅手当が認められず、全額自己負担。支給額は0円。
ちなみに住宅手当を受ける条件は、以下の2つ。
・ルームシェアの契約者や世帯主が自社の社員であること
・家賃の支払いや居住先が証明できること
つまり、あなたを世帯主として住民票に登録しているならば、住宅手当を受けることが可能です。
ルームメイトが世帯主になっている場合、あなたは同居人となるので住宅手当を受けられないことが多いです。
ただしルームシェアはまだまだ新しい暮らし方ゆえに、住宅手当を支給した前例があまり多くありません。企業も判断できない部分が多いので、あなたが世帯主であっても3つ目の全額自己負担となることもあります。
会社によってはルームシェアへの住宅手当や家賃補助が難しいことも、頭に入れておいてください。
またルームシェアに住宅手当を支給している企業でも、「支給できない」と判断することがあります。次でその例と理由を解説しますね。
住宅手当を受けることができないルームシェアの例:世帯主が会社の従業員ではない
住宅手当の支給が難しいルームシェアの例は、以下の通りです。
・ルームシェアの契約者や世帯主が自社の従業員ではない
・家賃はルームメイトの代表者が全員分を集めて大家さんに支払っている
住宅手当は、住居の契約者や世帯主に対して支払うもの。そのため契約者が自分ではなくルームメイトの場合、あなたは同居人になります。
その場合は会社があなたを世帯主と認めることはできず、実家に住んでいる人と同じ扱いになります。住宅手当を受ける条件は「世帯主であること」なので、これでは住宅手当を受けられません。
またルームメイトが家賃を集めて支払っている場合も、支給は難しいです。この場合、支払い先は大家さんではなく友人(個人)になりますよね。社員のあなたが直接大家さんに家賃を支払っている保証はないので、企業によっては支給できないと断られることもあるのです。
支給されないのは、上記の理由以外に「企業が住宅手当の支給に慎重になっているから」などもあります。次で詳しくお伝えしますね。
ルームシェアへの住宅手当が難しい理由は「嘘の深刻を防ぐため」
企業はルームシェアだけでなく、住宅手当の支給自体に慎重です。なぜなら「嘘の申告を防ぐため」です。
同性同士のルームシェアを例に解説しましょう。
例えば、以下の2人がルームシェアをしているとします。
Aさん:ルームシェアしている物件の契約者であり、世帯主でもある。
Bさん:ルームシェアの契約者や世帯主ではなく、同居人として生活している。
住宅手当の支給を契約者や世帯主に限定している企業の場合、支給されるのはAさんだけになりますよね。
一方で、同居人の立場でも住宅手当を支給する企業もあり、その場合はBさんも住宅手当を受けることができます。
ただし同居人にも手当を支給できる企業ばかりだと、一緒に住んでいないのに同居人だと名乗り、嘘の申告をする人が出てくる可能性もあります。すると、企業はルームシェアをしていない人にも住宅手当として数万円を支払うことになり、損してしまうことに。
必要ない経費を発生させないためにも、企業は住宅手当の支給に慎重のです。
とはいえ、条件や申請書類をしっかりと満たしていれば、住宅手当の申請はそこまで難しいものではありません。
そこで続いては、住宅手当を受けるために必要な書類を紹介しますね。
ルームシェアへの住宅手当を受けるために必要な書類
住宅手当の申請は居住先や家賃の支払いを証明する必要があります。
その証拠となるのが、以下3つの書類です。
・住民票:ルームシェア先の住所が書かれているものを提出する。世帯主であることを証明できる。
・賃貸契約書:入居時に不動産会社などからもらう。自分が契約者であることを証明できる。
・家賃の振込先や支払いの証明:「自分が家賃をこれだけ負担している」という金額の証明になる。
上記の書類を用意することで、住宅手当の申請に合格する確率も高くなります。
今回は住宅手当の基本的なことを紹介しましたが、支給額や条件、必要書類などは会社によって異なります。スムーズに申請するには、自分が働いている会社の人事や労務管理などに問い合わせることも忘れないでください。
次は、同棲とシェアハウスにおける住宅手当について解説します。
同棲でも住宅手当は受けられるの?
彼氏や彼女との同棲でも、住宅手当を受けることは可能です。また住宅手当を受け取る条件も賃貸契約を結んでいる本人、すなわち世帯主のみとルームシェアと同じです。
注意点は、二重で住宅手当を受け取らないこと。世帯主である彼氏が会社から住宅手当を受けているならば、彼女も同じ金額だけ住宅手当を受けることはできません。二重で補助を受けることは違反なので、ご注意ください。
また企業によって、住宅手当の支給額や割合は異なります。割合が高い方に申請してもらうことで生活費はお得になるので、お互いの支給額を比べながら決めましょう。
シェアハウスでも住宅手当は支給される?
シェアハウスも会社から住宅手当を受けられることが多いです。
シェアハウスは複数人が同じ建物に住んではいますが、世帯や家計はバラバラですよね。みんな同じ金額の家賃を平等に支払っているので、ルームシェアではルールとなっていた「同じ家に住んでいるうちの1人に支給すること」がシェアハウスには当てはまらないことが多いのです。
つまり、シェアハウスは誰かと一緒に住んでいても、自分が働いている会社からの住宅手当を全員受け取ることが可能です。
ただし会社によって細かいルールは異なるので、条件によっては住宅手当を受け取れないこともあります。基本的には自分が働いている会社に確認してから申請してくださいね。
シェアハウスは住宅手当の他にもメリットが多い
実は住宅手当を受けられるなら、同じ共同生活でもルームシェアよりもシェアハウスの方がメリットは多いんです。
シェアハウスのメリットは、例えば、
・物件のルールが決められているので自分たちで新たに考える必要がない
・自分と友達以外にも人が住んでいるので、ケンカなどで険悪になりにくい
・トラブルが起きたときに運営会社のスタッフが間に入ってくれることが多い
などです。
面倒なことを避けたい人は、シェアハウスへの入居も検討してみてください。
シェアハウスのおすすめ物件は、こちら!
まとめ ルームシェアでの住宅手当の申請は、条件や書類をそろえれば支給されやすい
今回は、ルームシェアにおける住宅手当の支給や条件必要書類などを解説しました。
ルームシェアへの住宅手当は、以下のパターンで支給されることが多いです。
(1)家賃への支給額を全額負担。
(2)自分の負担額に対する金額を支給。
(3)ルームシェアへの住宅手当が認められず、全額自己負担。
住宅手当の条件は、以下の2つです。
・ルームシェアの契約者や世帯主が自分であること
・家賃の支払いや居住先が証明できること
また住宅手当は同棲やシェアハウスでも支給してもらうことが可能です。特にシェアハウスはトラブルになったときでもスムーズに解決できるので、ルームシェアより楽しい共同生活になることが多いです。
今回の記事を参考に、ルームシェアやシェアハウス、同棲で住宅手当を受けられるように申請してみてくださいね。
またここまで何度もお伝えしたように、ルームシェアで住宅手当を受けるには世帯主を自分にしておく必要があります。
ルームシェアの世帯主について、詳しくは以下の記事をご一読ください。