「シェアハウスに短期間だけ住むけれど、住民票の移動って必要かな……」
と悩む人は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、短期間の入居であっても新しい住所に引っ越したら、その場合は住民票を移動させる義務があります。住民票を移動させないと、選挙や免許証更新の案内が来ないなど、さまざまな不便が生じるからです。
短期間の引っ越しでも住民票を移動させておくことで、さまざまなトラブルを防げるはずです。
とはいえ、なぜ短期間でも住民票を移動させる必要があるのかは、なかなか分かりにくいですよね。
そこで今回は、
・短期間の入居でも住民票を移動させる必要がある理由
・住民票を移動させないリスク
・住民票におけるシェアハウスの住所の書き方
・住民票を移動させる流れと注意点
を順に解説します。
今回の記事を参考に、シェアハウス生活の準備を進めましょう!
シェアハウスに短期間だけ住む場合、住民票は移動させる?
シェアハウスに住むとき、短期間の入居でも住民票は移動させましょう。この場合の短期間は「1ヶ月以上」とします。
住民票とは「私はここに住んでいます」という証明書のようなもの。住民票を移動させなければ、あなたは「住所不定」の人物になってしまいます。
また住民税など一部の税金は、いまの住所をもとに計算されています。住民票で現在の住所を証明できなければ、私たちは納税の義務を果たすことができません。
このように住所は公的機関に必要な情報となるので、引っ越したときに住民票の移動によって知らせる必要があるのです。
この義務は一人暮らしや単身赴任でも変わりません。状況によって変わることもありますが、基本的には移動させる必要があるとお考えください。
ちなみに住民票の移動は、住んでいる市町村の役所で手続きします。
シェアハウスで住民票を写したら、世帯主も登録する
シェアハウスは複数人でひとつの物件に住みますが、世帯主は1人ずつ、つまり全員が登録することになります。世帯主は「生計を同一にしているか」をもとに判断されるので、他人で生計もバラバラであるシェアメイトとは、世帯を共有しません。
そのためそれぞれが住民票を移動させ、自分自身が「世帯主」になる必要があります。
シェアハウスの世帯主については、以下の記事も参考にしてみてください。
上記のように私たちには現住所を知らせる義務がありますが、住民票を移動させないことでさまざまなリスクも生じます。次で詳しくお伝えしますね。
短期間のシェアハウス生活で住民票を移動させないリスク
シェアハウス生活や短期間の引っ越しでも住民票を移動させないと、以下のリスクが発生します。
・会社の住宅手当(家賃補助)を受けられない
・パスポートなど身分証明が必要なものが作れない
・運転免許証の更新会場が前住所をもとに決められてしまう
・選挙の案内が届かない
・市の図書館など、公的な施設が利用できない
・届出は義務なので、放置していると罰金が課される
住民票を移動させないと、現在の住所を証明できないうえに、公的機関に届けていないことになります。
選挙などの案内はもちろん運転免許証の更新など、タイミングによっては必要なお知らせが届きません。うっかりしていると、免許を失効してしまうなどのリスクもあるのです。
ちなみに短期間の入居でも、以下のように住民票を移動させなくても良いケースがあります。
・卒業後に実家に戻る予定のある学生
・1ヶ月未満の入居
まず学生は、家賃補助などを受けることがありません。そして社会人でも1ヶ月未満の入居であれば、選挙や住宅手当への影響は少ないと考えられます。
対して1ヶ月未満の入居では、何度も住民票を移動させることで選挙などの案内が届かなくなることも。住民票の移動は、1ヶ月を超える入居から考えましょう。
ここまでシェアハウスにおける住民票の移動について解説しました。
しかし住民票を移動させるとしても、住所の書き方などに悩むことがあります。
そこで次は、住民票におけるシェアハウスの住所の書き方などを詳しく紹介しますね。
シェアハウスへの引っ越しにおける住民票の住所の書き方
シェアハウスはひとつの物件、同じ住所に複数人が住むので「どうやって住所を書けば良いの?」と迷うかもしれません。基本的にポストは同じものを使うので、全員が同じ住所を書いても郵便物などは届きます。
しかし個別にポストがある、住所を分けておきたい人は「部屋番号まで書く」のがおすすめ。多くのシェアハウスでは部屋に数字やアルファベット、もしくは何かしらの部屋名が付いています。その部屋番号を書いていれば、「Aは私の部屋だ」という証明になります。
住民票でも部屋番号まで書いた方が「どんなところに住んでいるんだ?」と怪しまれにくいので、スムーズに手続きが進みます。
シェアハウスのドミトリーに住む場合、住民票にはどのように書く?
先ほどシェアハウスに住むとき、住民票の住所は部屋番号まで書くのがおすすめだとお伝えしました。しかしドミトリー(相部屋)など、複数人で同じ部屋を使っている場合、書き方に迷うこともあるかと思います。
ドミトリーの場合、部屋番号に加えてベッドの番号などまで記入しましょう。わずかな違いですが、シェアメイトの住所と差別化をすることは可能です。
例えば部屋番号「A」に3人が住んでいるならば、以下のような形です。
・A-1
・A-2
・A-3
相部屋のメンバーと相談して、自分自身の番号を決めておきましょう。
シェアハウスなど引っ越しにおける住民票移動の流れと注意点
最後に、住民票を移動させる流れと注意点を紹介します。
住民票を移動する流れは以下の通りです。
(1)現在の旧住所の役所で「転出届」を提出する
(2)転出届を提出すると同時に、「転出証明書」を手に入れる
(3)引っ越し先の役所で「転入届」を提出する
(4)住民票の住所登録などをし、問題なければ受理される
注意点は、以下の2つ。
・転出届も転入届も引っ越し日から14日以内に手続きをする
・本人確認書類と印鑑を持って行く
転出届や転入届は、提出期限が「引っ越し日から14日以内」と決まっています。遅れると通知がくる、罰金が課される可能性もあるので、できるだけ早めに済ませましょう。
平日に役所を訪れることが難しい場合、郵送で対応してもらえることもあります。仕事などで難しい人は、まず自分が所属する役所に問い合わせてみてください。
まとめ シェアハウスは短期間の入居でもきちんと手続きしよう
今回は、短期間のシェアハウス生活でも住民票の移動は必要なのかどうか、解説しました。
おさらいすると、短期間の入居でも住民票は移動させるべきです。移動させないと選挙の案内が来ない、市の公的施設が使えないなど、日常生活に不便が生じるからです。
ただし以下に限り、住民票を移動させる必要はありません。
・卒業後に実家に戻る予定のある学生
・1ヶ月未満の入居
1ヶ月を超える入居では、住民票を移動させましょう。
また住民票に住所を登録するときは、部屋番号まで書くのがおすすめ。複数人で同じ物件に住むシェアハウスでは、部屋番号まで書くことで他の人と区別しやすくなります。
今回の記事を参考に、短期間の入居でも早めに住民票を移動させることを考えてください。
またシェアハウスだけでなく、ルームシェアでも住民票を移動させ、ルームメイト全員が世帯主になることが必要です。
ルームシェアの住民票や世帯主について、詳しくは以下を参考にしてみてください。