「賃貸マンションで一人暮らしをしながら貯金ってできるのかな……」
と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
賃貸での一人暮らしは、以下の流れで貯金する習慣をつけるのがおすすめです。
(1)給料と固定費を把握する
(2)目標貯金額を決める
(3)節約のコツを試す
(4)毎月の家計簿で出費を見直す
(5)ある程度貯金できたら投資する
もっともおすすめの方法は「固定費を下げること」。家賃など出費が大きいぶん金額を下げられると、貯金額を増やすことが可能です。
そのうえで生活費の節約方法を実践することで、目標金額に近付いていきます。
とはいえ、具体的な貯金額の目安や節約方法は、なかなか分かりにくいですよね。
そこで今回は、
・賃貸マンションの入居には貯金が必要なのか
・どれくらいの貯金が必要なのか
・貯金なしでも審査に通るのか
・賃貸暮らしで貯金できる金額の目安
を解説します。
また最後に、ルームシェアやシェアハウスなど他の暮らし方の貯金額も比較していますので、あわせてチェックしてみてください。
賃貸での一人暮らし、貯金はできる?平均や目安はいくら?
賃貸での一人暮らしでも、貯金はできます。
実際に貯金している人は多く、月々の平均貯金額は以下の通りです。
【20代(年収300万円未満)の平均貯金額】
・2017年:69万円
・2019年:54万円
年収300万円未満ということは、月々の給料がおよそ15万〜20万円ほど。毎月4万〜6万円ほど貯金している人が多いようですね。
【参考】知るぽると「「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査]」
https://www.shiruporuto.jp/public/house/loan/yoron/tanshin/2019/
同じ20代前半でも、大学生はまた異なります。家賃など親の仕送りで支払っている場合、さらにプラス5万円ほどは貯められるでしょう。
実際に一人暮らしをしている人の生活費の内訳は、例えば以下の通りです。
・給料(手取り額):22万円
・固定費(家賃+共益費+光熱費):6万〜9万円
・生活費:7万2,000〜11万7,000円
これらの出費を差し引くと、貯金できるお金はおよそ1万3,000〜6万8,000円。この貯金を1年ほど続けることで、年間を通して15万6,000〜81万6,000円ほど貯めることが可能です。
個人の給料や出費によって差はありますが、工夫によっては15万円を超える貯金も実現するでしょう。
【20代向け】賃貸の一人暮らし、貯金の目標額を決める方法
20代の平均貯金額を知って、「自分も頑張ってお金を貯めたい!」と考えている人も多いのではないでしょうか。やみくもにお金を貯めるのではなく、まずは目標貯金額を決めましょう。
目標額を決めるには、まず「給料」と「固定費」を知るのが効率的です。
というのも、そもそも給料を超える金額を貯金することはできません。20万円のお給料で生活しながら、30万円の貯金をするのは難しいですよね。
そして固定費とは、家賃や水道光熱費など毎月の変動が少ない出費のこと。
家賃などをいきなり減らすことは難しいように感じるかもしれません。実は金額が大きいぶん、見直しによって数万円の出費を減らせることもあるのです。
固定費の中でも、家賃は「給料の3分の1まで」が目安といわれています。
例えば手取り20万円の場合、家賃の目安は6万〜7万円。それ以上大きい金額になると、生活が苦しくなりかねません。
そうなると、手取り20万円の人は月々5万円ほど貯金できれば十分でしょう。
このように目標貯金額を考えるときは、給料と固定費から計算してみてください。
賃貸の一人暮らしで貯金する方法やコツ
目標貯金額が決まったら、以下の方法で貯金する習慣を身に付けていきましょう。
【貯金方法】
・「毎月2万円は先に貯金する」など先取り貯金をする
・500円玉貯金などお金を貯める習慣をつける
【固定費】
・朝と夜は自炊する
・水道光熱費は安い業者と契約する
・スマホの契約会社を格安SIMに変更する
・不要な保険を解約する
・音楽や映像作品のサブスプリクションを見直す
【趣味や娯楽】
・買い物はフリマアプリを活用する
・ポイントを貯めて買い物に使う
・ジムなど使っていない月謝を見直す
・不要な飲み会への参加を減らす、もしくは自宅での飲み会にする
【その他】
・ある程度貯金できたら、投資などにもチャレンジする
・ふるさと納税で税金の負担を減らす
お金を貯めるには、貯金できない理由を突きつめるのもおすすめ。例えば「毎日コンビニで数百円使っている」など、小さな出費も重なると数千〜数万円になることがあるからです。
小さな出費を見直しながら、少しずつ貯めていきましょう。
賃貸マンションでの一人暮らし、貯金なしでも始めることはできる?
ちなみに一人暮らしを始めるときにも、貯金はいくらかある方が安心です。
その理由は、主に以下の3つ。
・入居審査に影響を与えることがあるから
・初期費用を支払う必要があるから
・数ヶ月分の家賃を支払える保証があると安心だから
賃貸マンションには入居審査がありますが、そのとき最も重視されるのが「家賃の支払い能力」です。そのため、入居審査では「職業」や「月収・年収」を問われることが少なくありません。
家賃の支払い能力のひとつとして、「貯金」がチェックされることもあります。会社が倒産したり退職したりすると、家賃など固定費は貯金から支払うことになるからです。
貯金が多いと入居審査がスムーズに進むこともあり、結果として一人暮らしできる可能性も高まるでしょう。
ただし以下のように、貯金なしでも入居審査が通るケースもあります。
・安定した高収入がある
・連帯保証人に収入のある両親や親族を設定している
・契約者そのものを両親や親族にする
家賃はそもそも、収入があれば支払えますよね。会社員で安定した収入がある人は、貯金なしでも審査に通ることがあります。
また連帯保証人に収入のある人を設定することも可能です。借主が家賃を支払えないとき、「連帯保証人が代わりに家賃を支払う」という決まりがあるためです。
基本的には、高収入ではない限り数十万円の貯金は用意しておきましょう。
賃貸の一人暮らしで貯金するコツは「固定費を下げること」
ここまで複数の貯金術をお伝えしましたが、一人暮らしで貯金するには「固定費を下げる」のがもっとも効果的です。
先ほど解説したように、家賃など固定費はどうしても金額が大きくなりやすいです。特に東京など首都圏は家賃だけで6万〜8万円ほどかかり、大きな負担となりかねません。
しかしこれは「固定費を下げると貯金できる金額も増える」ともいえます。
そのため一人暮らしで貯金を増やすには、家賃を見直すのがもっとも効果的なのです。
家賃をおさえるには、シェアハウスなど家賃が低価格の住まいに変更するのがおすすめです。次で詳しく解説しますね。
一人暮らしで貯金するにはシェアハウスに住むのがおすすめ!
貯金しながら一人暮らしには、シェアハウスに住むことを検討してみましょう。
シェアハウスをおすすめする理由は、主に以下の3つです。
・家賃が平均5万〜6万円と賃貸マンションよりは安い
・家具家電が用意されているので自分で買いかえる必要がない
・立地が良いシェアハウスが多いぶん、交通費がおさえられる
実際にシェアハウスに住むことで、貯金額が数十万円ほど増えることも少なくありません。1年住むだけでも、大幅に貯金を増やすことが可能です。
次で実際に貯金できる金額を見てみましょう。
【東京に住む20代の場合】賃貸マンション、ルームシェア、シェアハウスの貯金額を比較
賃貸マンション、ルームシェア、シェアハウスで生活した場合の貯金額は、以下の通りです。
・賃貸マンション:15万6,000〜81万6,000円
・ルームシェア:70万〜85万円
・シェアハウス:100万〜120万円
「東京は家賃が高いから貯金できない」と考える人も多いのではないでしょうか。実は生活する場所や方法を工夫することで、東京で一人暮らしをしながら80万円ほどの貯金は可能です。
ルームシェアとシェアハウスそれぞれの貯金額について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ 賃貸での一人暮らし、貯金を重視する場合は固定費を下げよう
今回は、賃貸マンションの一人暮らしで可能な貯金額やお金を貯めるコツを解説しました。
20代の平均貯金額は50万〜60万円。個人差はありますが、実際にその金額を目指すにはまず固定費と給料を把握するのがおすすめです。
また貯金するための節約術として、以下の方法をお伝えしました。
・毎月ある程度は自炊する
・水道光熱費は安い業者と契約する
・スマホの契約会社を格安SIMに変更する
・不要な保険を解約する
・音楽や映像作品のサブスプリクションを見直す
さらに固定費をおさえたいときは、家賃の安い「シェアハウス」への引っ越しも検討してみましょう。
賃貸マンションとシェアハウス生活では、それぞれメリットが異なります。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。