「引っ越しのために不動産会社に相談したいけれど、どうやって選べばいいんだろう……」
と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
不動産屋の選び方のポイントは、主に以下の3つです。
・大手の不動産会社
・地域密着型の不動産会社
・仲介手数料の有無
また不動産会社が物件の情報を集めるときに使う「レインズ」について、知っておくこともおすすめです。
とはいえ、具体的にどのようにチェックすればいいのかは、なかなかわかりにくいですよね。
そこで今回は、
・レインズとは
・不動産屋の選び方と知っておきたいこと
・いい不動産屋の見分け方やコツ
を紹介します。
最後に物件探しをはじめる時期についてもお伝えしていますので、気になる方はあわせてチェックしてみてください。
まずはレインズについて、大まかに理解しましょう!
不動産会社の選び方で知っておきたい「レインズ」
不動産屋の選び方を知る前に、物件について知っておきたい「レインズ」というものがあります。
レインズとは、全国にある物件が登録されている情報システムのこと。宅地建物取引業法にもとづいて、国土交通大臣の指定を受けている「指定流通機構」となる公益社団法人が運営しています。
物件を売りたい「売主」が不動産会社を通してレインズに登録し、マンションなどを探している「借主」があらわれたときに、不動産会社はレインズから紹介できそうな物件を探します。
レインズは全国の不動産会社が閲覧できるようになっています。関東や関西など、エリアによってシステムは異なりますが、ほとんどの物件をレインズから探すことも少なくありません。
異なる不動産会社でも同じ物件を紹介していることがあるのは、ほとんどの不動産屋がレインズから物件を探しているためです。
レインズをもとに物件を紹介している限り、取り扱い物件数が不動産によって異なることはほとんどありません。
一部の不動産屋は「取り扱い物件数ナンバーワン!」と宣伝することもありますが、基本的に紹介できるエリアごとの物件数は同じです。ナンバーワンという不動産屋は「担当地域が広い」など、別の理由によることがほとんどです。
レインズについて知ったうえで、不動産会社の選び方について詳しく見ていきましょう。
不動産屋の選び方1:大手の会社
不動産会社は大手企業が運営しているチェーン店が多いです。
大手のメリットとデメリットは、以下の通りです。
【メリット】
・紹介できる物件やエリアの数が多い
・全国に店舗があると、さまざまな地域の物件を知ることができる
・キャンペーンによって、低価格で引っ越しできることもある
・クレジットカードなどさまざまな支払い方法に対応している
【デメリット】
・企業によっては強引な営業がある
・仲介手数料が高いことがある
・エリアが広いぶん、物件数が多くてすべてを見ることはできない
大手の不動産会社は店舗や物件の数が多いため、さまざまな選択肢からマンションを選ぶことができます。
ただしスタッフにノルマがあると、強引な営業につながることも少なくありません。また物件の数が多いために気になる物件をすべて見学できず、どこかで妥協をせまられることもあります。
不動産屋の選び方2:地域密着型
地域密着型とは、特定のエリアにあるマンションを紹介する不動産会社のことです。
地域密着型のメリットとデメリットは、以下の通りです。
【メリット】
・掘り出し物件を紹介してくれることもある
・ひとつひとつの物件をじっくりと吟味できる
・不動産屋と大家さんに長い付き合いがあると、家賃交渉をしてもらいやすい
【デメリット】
・地域が決まっていないと物件を探しにくい
・自分の印象が悪いと家賃交渉などはしてもらいにくい
地域密着型は特定のエリアにある物件を紹介しているため、そのエリアの大家さんと長い付き合いをしていることが少なくありません。大家さんの人柄などを知っているために、家賃交渉が成功しやすくなることもあります。
ただし地域密着型は「東京と千葉の物件を探したい」など、幅広いエリアでの物件探しを希望する人には向いていません。同じエリアで引っ越しする、引っ越しするエリアが決まっている人におすすめです。
不動産屋の選び方3:仲介手数料
不動産会社によっては、仲介手数料が必要なところと必要ないところがあります。
そもそも仲介手数料とは、物件を紹介してもらったお礼として私たちが不動産会社に支払うお金のこと。不動産会社は、この手数料で利益を得ているところがほとんどです。
手数料については「できれば低価格におさえたいな……」と感じることが多いのではないでしょうか。実は手数料のない不動産屋は多く、それだけで数万円の節約になることも少なくありません。
仲介手数料のかからない不動産屋は、その費用を大家さんからいただいています。その場合、大家さんは物件を宣伝してもらうかわりに、不動産屋に「広告費」を支払っています。
不動産屋は大家さんから広告費をもらっているために、私たちから手数料をもらう必要がありません。この広告費は違法ではありませんので、安心してくださいね。
引っ越し費用を節約したいときは、仲介手数料のない不動産屋を選ぶのもおすすめです。
ただし仲介手数料のかわりに「礼金を倍にする」など、別の費用を高くしてさらなる利益を得ようとする不動産会社も。仲介手数料とあわせて契約内容もしっかりとチェックし、余分な支払いを避けましょう。
ここまで不動産会社の選び方をお伝えしました。
実はこの選び方以外にも、知っておきたいことがあります。次で詳しく解説しますね。
不動産屋の選び方で知っておきたい「おとり物件」
不動産会社の中には「おとり物件」を使って、お客さんを集めようとするところもあります。
おとり物件とは、貸し出すつもりがないのに大々的に紹介している物件のこと。看板やサイトでお客さんを呼び寄せるためだけに紹介しているため、実際に見学することはほとんどできません。
その物件が気になって来店しても、ほかの物件を紹介されることが多いです。
正確に見分けることは難しいですが、サイトや看板で以下の物件を見たら注意してください。
・条件が良すぎる
・家賃が相場と離れすぎている
・サイトや看板など、どこでも異常にアピールしている
「家賃が相場と離れているのに安い」など、おいしい話には気をつけましょう。おとり物件である可能性が高く、不動産屋に来店しても紹介してもらえないことがほとんどです。
ここまで不動産会社に来店するまでのチェックポイントをお伝えしました。
とはいえ、来店してからも「本当にここでいいのかな?」と不安はなかなか消えないものです。
そこで次は、いい不動産屋を見分けるコツを簡単に紹介しますね。
いい不動産屋の見分け方やコツ
実際に相談する不動産会社を決めても、「本当にここでいいのかな……?」と不安になることはありますよね。
悩んだときは、以下のことをチェックしてみてください。
・担当者との相性がいいかどうか
・いい部分と悪い部分を説明してくれるか
・自分が売りたい物件だけをすすめてこないか
そのほかにもいい不動産屋には「来店を急かさない」「納得できるまで見学に付き合ってくれる」「その場で契約をせまらない」などの特徴もあります。
お客さんの意見を無視しても、契約につながる可能性は低いはず。それにもかかわらず強引な営業をかけてくる場合、納得できないまま物件探しが終わる可能性があります。
そうなると別の不動産屋にお願いする方が、トラブルを予防できます。
不安な場合は、家族や友だちにも物件探しを手伝ってもらいましょう。第3者の意見があるだけでも、間違った判断を予防できることが少なくありません。
このポイントをもとに、不動産会社を選んでみてください
最後に、物件探しをはじめる時期についてお伝えします。
物件探しはいつから?不動産屋にはいつ行く?
物件探しは、1〜3ヶ月の時間が必要です。引っ越しが決まった時点で物件探しをはじめるのが最もおすすめですが、遅くても3ヶ月前にはスタートさせましょう。
というのも引っ越し直前に物件探しをすると、納得できる物件探しに時間をかけることがなかなかできません。焦りから相性の悪い不動産会社で妥協したり、納得できない物件に決めてしまったりすることも。
直前の物件探しでは、入居してからストレスが溜まる可能性も高いです。ストレスからまた引っ越しをすると、余計な費用もかかりますよね。
遅くても3ヶ月前くらいから物件を探し始めるだけでも、ミスマッチは防ぐことが可能です。
近年はネットでも物件を探すことができます。忙しい人は、不動産屋とネットの両方を活用してみてください。
まとめ 不動産会社の選び方を知っているだけで、トラブル予防になる
今回は不動産屋の選び方について、解説しました。
おさらいすると、不動産会社は以下の3つをもとに選ぶのがおすすめです。
・大手の不動産会社
・地域密着型の不動産会社
・仲介手数料があるかどうか
そして実際に来店した後のチェックポイントとして、以下の3つを確認するのもおすすめです。
・担当者との相性がいい
・いい部分と悪い部分を説明してくれる
・自分が売りたい物件だけをすすめるわけではない
物件探しは直前過ぎると、焦って納得できないまま終わらせてしまうことが少なくありません。1〜3ヶ月前からスタートして、じっくりと希望の物件を見つけましょう。
また賃貸マンションに引っ越すときは、火災保険に加入することが必要です。ただし火災保険は不動産会社の指定するものではなく、自分で選んで加入しても問題ありません。
火災保険について、詳しくは以下の記事をチェックしてみてください。