「不動産会社に家賃交渉ってできるのかな……」
と悩む人は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、不動産会社に賃貸マンションの家賃の値下げを交渉することは可能です。しかし値下げしてもらうにはいくつかのコツがあり、成功しやすい交渉術を知っておくことが欠かせません。
そこで今回は、
・家賃交渉でいくら下がるのか
・家賃交渉の仕方や成功させるコツ
・家賃交渉のしやすいタイミングや時期
・家賃交渉をするときの注意点
を解説します。
この記事を読んで、新居への引っ越しをお得に完了させましょう!
不動産会社への家賃交渉、いくら下がる?
不動産会社へ賃貸マンションの家賃交渉をした場合、下がる金額はおよそ5,000〜1万円といわれています。また不動産会社によっては、家賃を2万〜3万円ほど下げてもらえることもあります。
この金額だけを見ると、安く感じるかもしれません。しかし下がった金額を年間の割引額に換算すると、およそ6万〜12万円。大幅な値引き交渉が成功した場合、節約できる金額は1年あたり24万〜36万円にものぼります。
基本的には、あまり大きな金額を期待せずに「相場は5,000円〜1万円」だと頭に入れておきましょう。
続いては、家賃交渉の仕方や交渉のコツを解説していきますね。
賃貸契約における不動産会社への家賃交渉術やコツ1:家賃相場を調べる
1つ目は「希望物件のあるエリアの家賃相場を調べておくこと」です。
家賃交渉をするとき、例えば「5万円ほど低い値段にしてくれないか」と交渉してしまうと、不動産会社に「非常識な人だ」と思われかねません。交渉額があまりにも大きい金額だと、不動産会社や大家さんの利益がゼロになってしまうからです。
希望の物件はもちろん、同じ賃貸マンションにある別の部屋、近くにある賃貸マンションの家賃などを調べて、相場を知っておきましょう。
希望物件の家賃が相場よりも1万〜3万円ほど高いと感じるならば、交渉を検討してみてください。
賃貸契約における不動産会社への家賃交渉術やコツ2:値引きされやすい物件を知る
2つ目は「値引きされやすい物件を知ること」です。
物件は「値引きが難しいもの」と「値引きされやすいもの」に分けられます。
その特徴は、以下の通りです。
【値引きが難しいもの】
・新築の物件
・ペット可の物件
・デザイナーズ物件
基本的に、通常の賃貸マンションに特別な条件がついたものは値引きができません。上記のような条件を求めて物件を探している人は多いので、値引きをしなくても入居を希望する人は多いのです。
反対に、交渉できる可能性の高い物件は以下の通りです。
【値引きされやすいもの】
・長期にかけて空室になっている物件
・アクセスの悪い物件
・日当たりの悪い物件
・階段しかない物件
・築年数の古い、設備が老朽化している物件
簡単にまとめると「マイナス要素のある物件」は、家賃交渉を受け入れてもらいやすいでしょう。普通に売り込んでいても入居の可能性が低く、空室が続くことが多いからです。
値引きしてもらいたいときは、マイナス要素になる特徴を持った物件を探すのがおすすめです。
賃貸契約における不動産会社への家賃交渉術やコツ3:ストレートに尋ねてみること
3つ目は「ストレートに値引きできるか尋ねてみること」です。
実は不動産会社は、事前に値引きできそうな物件をいくつか調べていることがあります。その理由は「大家さんが柔軟に対応してくれる」「空室が長いから早く入居者を見つけたい」などさまざまですが、物件を売るためにあらゆる手を尽くしていることも少なくありません。
そのため値下げをしてほしいときは、ストレートに聞いてしまう方が早いこともあります。あらかじめ不動産会社と仲良くなっておくことは必要ですが、聞けそうなときはストレートに「もう少し安くなりませんか?」と尋ねてみるのもおすすめです。
ここまで家賃交渉のコツをお伝えしました。
しかしこれらの交渉術が、すべてのタイミングで通用するわけではありません。入居希望者が多い時期などは、不動産会社も家賃交渉をあまり受け入れてくれないのです。
そこで次は、家賃交渉が成功しやすい時期を解説します。
不動産会社への家賃交渉のタイミングや依頼時期
家賃交渉が成立しやすいタイミングを知る前に、不動産会社の繁忙期や入居、見学が多い時期を知っておきましょう。繁忙期は家賃交渉をしても、値引きが成功しにくいからです。
不動産の繁忙期は主に、
・1〜3月
・9〜10月
です。
1〜3月、9〜10月は新生活がスタートする時期や異動の多い時期であり、引っ越しする人も増えます。不動産会社で物件が余ることは少ないので、家賃交渉はなかなか受け入れてもらえません。
上記のタイミングを省くと、家賃交渉しやすい時期は以下の通りです。
【おすすめの時期】
・4〜6月:引っ越しシーズンの終了で不動産会社が落ち着く時期。
・7〜8月:不動産業界の閑散期。5,000円〜1万円なら交渉できる可能性大。
・11〜12月:1月からの繁忙期に向けて不動産会社は物件を増やすが、実際の入居は少ない時期。
また時期に関係なく、以下のタイミングは値引きを受け入れてもらえるでしょう。
・契約申し込みの前
・入居中、契約更新のタイミング
反対に、申し込み後の値引きは難しいです。申し込み後はすでに家賃など契約内容を受け入れたものと考えられ、契約違反を告げられる可能性があるからです。
申し込み前はまだ契約が成立していないこと、また契約更新のタイミングは設備が老朽化している、周辺環境の変化で日当たりが変わるなど、変化によって更新を悩む可能性があります。
そのため「契約申し込みの前」「契約更新」の時期は、家賃交渉が成立しやすいといえます。
不動産会社に家賃交渉をするときの注意点
ここまで紹介した交渉術を踏まえたうえで、家賃の値引きをお願いするときには以下のことに注意しましょう。
・契約の意思を固めたうえで、真剣にお願いすること
・不動産会社の気持ちも汲んだうえで依頼すること
・希望が通らないと怒る、下げて当たり前だと思うなど、上から目線の態度は避けること
・値下げ交渉が成立したあとは物件の契約をやめないこと
不動産会社は、あくまで借主と大家さんを仲介する業者です。間にはさまれて、苦しい思いをすること、悩むことも少なくありません。
大家さんからいわれている金額から下げすぎず、不動産会社にムリをさせない程度に値下げをお願いしましょう。
まとめ 不動産会社へ交渉するコツを知ることで、お得に引っ越しできる
今回は、賃貸マンションにおける不動産会社への家賃交渉について解説しました。
おさらいすると、成功する家賃交渉の仕方は以下の通りです。
・家賃の相場を調べておく
・値引きされやすい物件を知る
・ストレートに尋ねてみる
交渉をおすすめするタイミングは、以下の通りです。
・4〜6月
・7〜8月
・11〜12月
・申し込みの前
・入居中、契約更新のタイミング
家賃交渉のコツを知ったうえでお願いしてみることで、交渉は成功しやすくなります。
また不動産会社への家賃交渉を成功させるには、交渉しやすい不動産会社を見きわめることも欠かせません。
不動産会社の選び方については、以下の記事をチェックしてみてください。