「一人暮らしは寂しい」
「地方に転勤になったけれど友達がいない。シェアハウスに住んだら交流できるかな」
と考えたことはありませんか?
シェアハウスは初対面の人と複数人で住むため友達を作りやすく、特に見知らぬ土地に引っ越したときは寂しさを感じにくいなどメリットが多いです。
しかし家でずっと交流しないといけないのか、プライベートの時間はないのかという不安も感じるかと思います。
シェアハウスは交流が多いのは事実ですが、「ずっとリビングにいて話す必要はない」と、熊本県熊本市の「テラスハウス琴平」に住むシェアホスト・はるくんは語ります。
自身も「人と住みたいから」とシェアハウスを選んだものの、みんなでボードゲームをして交流する日もあれば、1人の時間を満喫することもあり、メリハリのある生活ができているそうです。
さらに「熊本が好きでいろいろと知っているから案内もできる」と心強い発言。遠方から引っ越したとき、地元に詳しい人の存在は心強いものです。
そこで今回は琴平のシェアホスト・はるくんがどのように入居者と関わるのか、そもそもなぜシェアハウスに住もうと思ったのかをお伺いしました。さらにナチュラルに共同生活に溶け込むはるくんの雰囲気はどこから生まれたのか、原体験も聞いています。
シェアハウスに住みたいけれど交流の頻度が不安……という方は参考にしてみてください。
プログラミングや映像制作の知識を持つ琴平のシェアホスト・はるくん
ーまず、自己紹介をお願いします。
:はるです。現在は熊本県熊本市にあるひだまりの「テラスハウス琴平」に住みながらシェアホストをしています。仕事は観光系の仕事に転職する予定で、もうすぐ業務が始まるところです。
ーはるくんは最初、本荘のシェアハウスに入居してくれたんですよね。ひだまりに入居するまでは何をしていましたか?
:福岡で専門学校生をしていました。寮に入りながら学校に通っていて、現在は実家のある熊本に戻っています。熊本に戻ったものの実家は七城で市内から離れており、熊本市内で住むところを探していたときにひだまりを見つけました。
ー本荘への入居が2021年だから2年ほど前ですよね。専門学校では何を学んでいましたか?
:コンピューター系です。もともと機械系に興味があり、プログラミングを学んでいました。その他、映像制作も勉強したことがあります。
ー映像は専門学校で?
:いえ、合志市クリエイター塾というところに通っていました。
実は僕は中1の夏から不登校で、学校に行かない時期があったんです。地元の七城は人数が多くないゆえに、小学校から中学校までほとんど同じメンバーで過ごします。進学してもなんだか代わり映えしないことにつまらなさを感じ、一度転校もしたりフリースクールに通ってみたりしたものの、きついなと思って。
そうして不登校になってしばらくした中2の頃、合志市クリエイター塾を見つけて興味を持ったんです。それで学校に行かない間は映像の勉強をしていました。
ーすごいですね。そこから福岡の専門学校に進学して、熊本に帰ってからは何をしていましたか?
:未来会議室というシェアオフィスでスタッフをしていました。
ー僕(工藤)が紹介したんですよね。働いてみてどうでしたか?
:良かったです。2年ほど働きましたが、いろいろなつながりができてとても楽しかった。実は中学生の頃、イベントなどで未来会議室を使ったこともあるんですよ(笑)
ーそうだったの?!
:はい。だからうれしくもあり、実際に働いて楽しかったので、とても好きな職場です。
ー言わせているみたいになっちゃったけれど(笑)。いまの観光の仕事も未来会議室がきっかけで決まったんですよね?
:そうなんです。未来会議室の利用者の方に紹介してもらったことがきっかけです。未来会議室で働いていなければ現在の観光の仕事にも出会っていないので、本当に感謝しています。
小2で東京から熊本に引っ越し。自然あふれる熊本が大好き!
ーはるくんはもともと熊本出身ではないですよね?
:出身は東京です。2011年、僕が小学校2年生のときに家族で熊本に引っ越してきました。叔母さんの家が山鹿市にあったので、その近くの七城に。
ー小2から高3まで、10年ほど熊本で過ごしているんですね。はるくんと話していると、熊本への想いをすごく感じるんですよ。
:熊本は大好きですね。
ー具体的にどういうところが好きですか?
:僕はもともとあまり都会が好きではないんです。出身は大都会の東京、さらに九州ではいちばん都会の福岡も住んでみたけれど、大きすぎるというか。対して、熊本はちょうど良いなと思いました。電車に乗らずとも、自転車で割とどこでも行けるところが気に入っています。
ーはるくんはロードバイクも持っているし、日頃から自転車に乗っているイメージがあります。もともと好きだったんですか?
:頻繁に乗るようになったのは熊本に来てからです。もともと福岡での専門学校生時代に使おうと思っていたのですが、福岡は基本的に電車で移動できるため、あまり使わなかったんですよね。熊本に来てからは10〜20kmの距離なら自転車で移動しちゃいます(笑)。
ー熊本ならではですね。
:街に住んでいたら割と自転車で移動できる。例えば、自然を感じたいのであれば水前寺公園に自転車で行ったり、街に行きたければアミュプラザに行ったり。
ーそういえば、はるくんは自然が好きですよね。
大好きですね。涼しいし、大自然のパワーも感じるし。あとは温泉も好き。母が好きだったので、一緒にいろいろな温泉をまわりました。
熊本といえば「湯らっくす」!
ー好きな温泉はありますか?
:僕は山鹿市の「ならのさこ温泉」が大好き。めちゃくちゃ良いんですよね。最近はサウナブームをきっかけにスーパー銭湯や温泉に行く人も増えたと思いますが、僕はサウナより温泉に浸かることが好き。ならのさこ温泉は特に、熱いお湯と露天風呂が良いんです。
ー本当に、人工的なものよりは自然が好きなんですね。でも知識として興味があったのは機械系。逆ですよね。
:もしかしたら’’場所を選ばないで仕事ができる’’のが良かったのかもしれない。自然が好きだからこそ、そういう場所でも働けるテクノロジー関係に興味を持ちました。
ーリモートワークができる、近代的な働き方ですね。はるくんはデジタルネイティブ世代でもあるし、きっと小さい頃からそういう価値観なんでしょうね。
原点は幼少期のキャンプ? シェアハウス入居のきっかけは「誰かと住みたいから」
ーはるくんはシェアハウスをいつ、どうやって知りましたか?
:福岡に進学したとき、「誰かと住みたいな」とぼんやりと感じたのが最初です。専門学生のときは初めて実家を出ること、食事が提供されることをメリットに寮を選びましたが、熊本に戻るときにシェアハウスが選択肢に浮かんで。検索したらひだまりがヒットし、内覧して住むことになりました。
ーはるくんは「誰かと住みたい」という気持ちが大きいですよね。何よりも、共同生活が初めてとは思えないくらいフラットに、ナチュラルに馴染んでいる印象があります。何か思い当たる節はありますか?
:あぁ、幼少期のキャンプの経験が大きいかもしれない。
小2で熊本に引っ越してから、週末はほとんどイベント式のキャンプに参加していました。それが楽しくて。
ーそれはボーイスカウト?
:ボーイスカウト自体は東京に住んでいるときに参加していましたが、熊本に来てからは自然の家が企画している、イベント形式のキャンプです。僕は菊池少年自然の家が主催のイベントによく参加していましたね。
あとは夏になると、子供村というキャンプに参加していました。コロナが蔓延する前の話ですが、廃校をキャンプ会場に3週間の共同生活をするんです。3食みんなで作って食べたり、キャンプをしたり。小学生の頃に家族以外の誰かと生活する経験をしているので、初対面の人と一緒に住むシェアハウスも特に抵抗がなかったんだと思います。
ーなるほど。幼少期に誰かと住む経験があるのは強いですね。
シェアハウスひだまりでの生活は国際交流とボードゲームが楽しい
ーシェアハウスひだまりの生活はどうですか?楽しいと感じる瞬間があれば教えてください。
:国際交流が楽しいですね。もともと人と住みたかったこともあり、交流に抵抗はありません。そこにさらに外国人の方との交流となると、新しい発見がたくさんあって楽しいです。
ー例えばどういう発見がありますか?
:日本にいたら経験できないような話ができるし、単純に異なる文化・習慣の話を聞いて勉強になるところです。
例えばカナダは英語圏ながら、フランス語を第一言語として話す都市もあります。日本には日本語しかないから1つの国で2つの言語を話すなんて驚きました。実際に入居者にフランス語を第一言語として話す人がいるので、フランス語について質問することもできる。そうやって日本と異なることを話せたり、価値観の違いを感じたりするのが楽しいです。
ー海外のシェアメイトとの会話が語学の勉強になることもありますしね。
:シェアメイトと熊本市内で遊びに行くこともありますよ。「熊本はそこまで詳しくない」という人も多いので、観光名所に行ったり近場で一緒に食事をしたり。道中で「ここは熊本の中でもこういう場所なんだよ」と説明をすることもあります。
そうして交流をする中で、やっぱり「人といるほうが楽しい」と感じますね。
ー国際交流だけでなく、はるくんはゲームも好きですよね?ゲームを一緒にやることもある?
:あります!趣味にボードゲームがあり、たくさん持っているんです。ゲームの種類にもよりますが、4〜5人もしくはそれ以上の大人数が必要なゲームだから、シェアハウスに住んでいると遊びやすい。実際に本庄に住んでいたときは、住人みんなで集まって夜な夜なゲームをして、楽しかったです(笑)。
共同生活は無理をしなくて良い。1人は不安な人同士で気軽に、適度に交流しよう
ーはるくんには琴平でシェアホストをしてもらっていますが、今後どんな人に来てほしいですか?
:国際交流が楽しいから、海外の方はどんどん来てほしいです。実際に住んでいる留学生もいるから、馴染みやすいと思います。
特に琴平では僕が観光の仕事をしていること、熊本が好きなことを活かして、県外から引っ越した人にいろいろ紹介することもできるかなあと。だからそういう意味でも、交流が好きな人は楽しめると思います。
ー熊本愛のあるはるくんがいろいろ教えるんですね。めちゃくちゃシェアハウスに合っている。良いですね。
:ただ矛盾するかもしれませんが、シェアハウスだからといって無理に交流する必要もないと考えています。
初めての人からすると、共同生活はハードルが高く、難しいイメージもあるはず。でもずっと住人と話す必要はなく、個室でプライベートの時間は確保できるし、「今日は話すのキツイな」と思ったら自分のペースを優先して過ごしても良い。気軽に入居してほしいなと思います。
ー実際に住まないとわからない部分ですが、想像するよりずっと気軽に住んで良いですよね。
:一人暮らしは不安、だからまずはシェアハウスに入ってみよう。それくらいの軽い気持ちで入って大丈夫です。そして交流したいときは、一緒にボードゲームを楽しみましょう!
自然あふれる大好きな熊本でシェアメイトをあたたかく迎え続ける
今回は熊本県熊本市にあるシェアハウス「テラスハウス琴平」のシェアホスト・はるくんに話を聞きました。
はるくんは入居時から共同生活に馴染み、シェアメイトとナチュラルに接しているイメージがありました。そのフラットな感覚は幼少期のキャンプで養われ、その経験から現在のはるくんの、シェアハウスに初めて住む人も馴染みやすい空気を作れるのだと感じます。
学生寮などの共同生活も楽しいですが、年齢も国籍も関係なく、偶然の出会いを楽しめるのはシェアハウスならではです。
「1人は寂しいから」「なんとなく人と交流したいから」と気軽な気持ちでも十分。気になる方はまず見学から訪ねてください。